インプラント治療について
通常、歯を失うと両隣の歯を土台にして繋ぐ治療が一般的ですが、この方法は両隣りの歯を削ったり犠牲にしなければなりません。また取り外し式の入れ歯では物をおいしく食べたり快適な生活ができないこともあります。近年人工歯根法(インプラント)がスウェーデン、ドイツ、アメリカなどで開発され、日本でも多く行われるようになりました。
この方法は歯の抜けたところに人工の根を入れる方法ですから健康な歯を削ったり取り外し式、というものではありません。しかし、全員の方に適応する治療法とはいえないのです。手術を行うためしっかりとした検査(全身健康検査)カウンセリングを行い、より安全に、より苦痛を伴わず行えればと願っております。
症例1 (重度の歯周病に対するインプラント治療)
STEP1 診断
患者様は30代前半の女性。
重度の歯周病に罹患していますが、適切な治療や衛生指導を受けていない事から、口腔内環境は不良な状態であり、精神的なケアの必要性からカウンセリングにおいても、患者様のお気持ちや今までの医療の経緯を十分に察し、慎重にお話を伺いながら治療方法を模索しました。
STEP2 治療計画
口腔内写真とパノラマレントゲンからの情報に加え、CTスキャン(コンピュータ断層撮影)から得られた各位置方向からの断層画像に加え、立体的3D画像の構築を行い、その立体的3D画像から、保存的治療を選択した場合の将来の治療後の余地性やパーシャルデンチャーなどの取り外し式義歯の問題点、インプラントを応用した場合の外科的課題や補綴形体を検討し手術を待ちました。
STEP3 インプラント手術
インプラント埋め入れ後、術前に想定した治療用義歯に口唇や顔貌からの検討を加え、即時機能を付与した固定性義歯を作成しました。しかしながら、今回、下顎での即時機能性固定式義歯は上手くいったものの、上顎では、骨質と埋め入れ角度や初期固定の問題から、固定性は応用できず、従来型のフルデンチャータイプに変更を余儀なくされました。
STEP4 歯の装着
十分な期間待った後、インプラントに人工の歯を取り付けます。
手術2回式のインプラントの場合は、ここでもう一度手術してインプラントの頭を出さなければなりません。
初診から2ヶ月後の治療用義歯です。インプラント治療の終了後はホームケアが重要です。正しい歯磨きと半年に一度は定期健診を受けましょう。
※治療結果は、患者様によって個人差があります。
症例2 (上顎側切歯1歯欠損へのインプラント)
STEP1 診断
患者様は、34歳男性。術前写真です。
右上側切歯が欠損し、唇側層板骨の吸収が見られます。両隣接歯を含めた多くの歯が健全歯です。メリーランドブリッジのような接着技法を応用した治療も検討 しましたが、その場合でも欠損している側切歯部の骨吸収が大きく、審美性の回復を含め、骨移植による陥没部の改善は必要であったので、十分なカウンセリン グの上、インプラント治療に決定しました。
STEP2 治療計画
診断用ワクシングの形態から、インプラントの埋め入れ位置を想定しそれに必要な骨量の増大を試みました。骨採取部位は、下顎枝前縁(レイムス)から、トレファインバーやボーンスクレバーを用いて採取することにし、不足分ついてはβ‐TCPを応用し、骨移植後の骨の安定後にインプラントを埋め入れる事とする2回法を選択しました。軟組織の移植はインプラント埋め入れと同時に上顎小臼歯部口蓋側からの結合組織移植法を採用することにしました。
STEP3 インプラント手術
インプラント埋入中のレントゲン撮影風景です。デジタルレントゲンを応用し骨内のドリルの方向や角度を確認し、距離測定機能にて隣接歯根からの適正位置を 判断しています。 デジタルレントゲンでは、画像の処理機能の高度化が進み、従来では成し得なかった、画像の拡大、距離測定、濃淡の調整、等の機能がコンピュータ処理に よって可能になっています。
STEP4 歯の装着
プロビジョナルレストレーションによって周囲歯肉との形態や関係を決定後、その歯肉形態に調和したトラジショナルカウントゥアを持つアバットメントを当該歯肉からのメタルシャドウを防ぐ目的でポーセレンで作成しました。 カスタムアバットメントでの歯肉形態や歯頚ラインの決定後に、最終的なセラミッククラウンを隣接歯との自然な調和を目指し作成しました。
※治療結果は、患者様によって個人差があります。











