ドライマウスと歯を失う関係

ドライマウスは、何らかの原因でお口の中が乾燥する病気で、口腔乾燥症ともいいます。ドライマウスになってしまい、適切な治療を受けずに放っておくと、歯を失うリスクが高まります。ここでは、ドライマウスと歯を失う関係についてご紹介します。

ドライマウスってなに?

ドライマウスは、唾液の分泌量が減少してしまう病気です。しかし、ただ単に、口が乾いているだけと軽く考えていてはいけません。

唾液が減少するとどうなるの?

唾液の分泌量が低下すると起こるお口の症状

唾液の分泌量が低下すると、

  • 虫歯
  • 歯周病
  • 舌痛症
  • 食べ物をかみ砕くことや、飲み込むことが難しくなる(咀嚼・嚥下障害)
  • 発音しづらくなる(構音障害)
  • 味がわからなくなる(味覚障害)
  • 口内炎
  • 口角炎
などを引き起こしやすく、お口の中に様々な悪影響を及ぼします。虫歯や歯周病が進行してしまうと、やがて歯を失うこともあり、二次的な問題を引き起こします。

ドライマウスと虫歯・歯周病の発生との関係について

虫歯や歯周病の発生には、プラーク(歯垢)とよばれる細菌のかたまりが関与しています。プラークは、歯に付いた食べカスやブラッシング不良による磨き残しと、お口の中にいる虫歯菌、または歯周病菌と混じり合うことで作られます。

ドライマウスと虫歯の発生の関係

虫歯菌と混じり合った歯の汚れは、飲食物に含まれる糖分をエサとして増殖し、さらに時間が経つと酸を放出し、歯の表面を溶かします。これを脱灰といいます。その後さらに時間が経つと、唾液によってその酸が中和され、唾液中のミネラルが歯の表面に沈着して修復されます。これを再石灰化といいます。これを飲食の度に繰り返しており、バランスが脱灰へと傾いたときに虫歯が発生します。唾液は、酸を中和させたり、再石灰化を促したりする作用もあり、ドライマウスである場合には虫歯の発生にも大きく関与しています。

ドライマウスと歯周病の発生の関係

歯周病菌と混じり合った歯の汚れが停滞し続けると、歯石が形成されやすくなります。歯石は歯周病の原因とはなりませんが、プラークが入り込みやすい構造をしており、歯周病菌が繁殖しやすい足場となります。歯石や歯と歯茎の間に停滞したプラークを放っておくと、やがて毒素を放出するようになり、歯の周りの組織を破壊する歯周病が発生します。唾液には、その流れによって食べカスを洗い流したり、唾液中に含まれる抗菌物質で細菌の増殖を予防したりする働きがあり、プラークの形成を防ぐ働きがあります。ドライマウスで、唾液量が低下すると、食べカスが停滞しやすく、細菌が増殖しやすい環境になってしまうため、歯周病が重症化する誘因となってしまいます。

ドライマウスとインプラントの関係

ドライマウスの方はインプラント治療が成功しても、歯周病とよく似た病気「インプラント周囲炎」を引き起こすリスクが高くなります。ドライマウスの治療を受けている、または、医療機関で診断を受けたことがないがお口の中の乾きが気になる場合は、治療を受ける前に、担当の歯科医師に相談するようにしましょう。

【注意点】
シェーグレン症候群によってドライマウスとなり、すでにステロイドを使用した治療を受けている場合、そのまま処置を行うとショック状態を引き起こす恐れがあります。内科医と連携をとり、投薬内容の調整が必要となることもありますので、担当の歯科医師に伝え忘れないようにしましょう。

ドライマウスにならないために

唾液は虫歯や歯周病の発症と深く関与しており、ドライマウスが影響して重症化した場合は、歯を抜かなければならなかったり、歯が抜け落ちたりすることもあります。お口の中の乾きが気になる場合は、放っておかずに歯科や内科を受診しましょう。また、ドライマウスになってしまったら、適切な治療や予防の生活の指導を受けて、歯の健康を守りましょう。



タグ:
歯周病虫歯ドライマウス

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