相場と比べて費用が安い「格安インプラント」の懸念点

インプラント治療の価格の差はどこで決まるのでしょう

インプラント治療の費用は、全国の平均で1本につき30〜40万円が一般的な金額です。しかし、それよりもはるかに安い費用で、インプラント治療を提供している歯科もあります。価格の差は、何故生じるのでしょうか。治療費が安い場合の懸念点と併せてご紹介します。

インプラントの種類

様々なインプラント
▲様々なインプラント

歯科インプラントの種類は、世界中で100種類以上存在するとされており、日本国内では30種類以上のインプラントが治療で使われているようです。その中には、耐久性に問題がありながら格安で販売し、治療後数ヶ月であごの骨から抜けて落ちるインプラントが存在するのも実情のようです。埋め込むインプラントが、日本または世界で普及し、実績のある製品かどうか確認しておきましょう。

>>インプラントの種類と特徴についてはこちら

【―豆知識―】
普及しているインプラントの製造元のほとんどは、食品などと同じように、製品の生産や流通の履歴を明確にする“トレーサビリティ”とよばれる製造記録をつけて販売しています。トレーサビリティシステムを利用し、使用した製品と一人ひとりの記録をきちんと管理している医院であれば、管理体制の整った歯科だと言えるのではないでしょうか。

設備

■手術室(クリーンルーム)
手術室
▲手術室
インプラントを埋め入れる手術室(クリーンルーム)が無い場合は、設備投資を抑えているため、少し安い費用で治療が受けられるでしょう。歯科の診療室では、歯や金属などを削るため、空気中にチリなどが多く舞っています。手術室を設けて環境を整えることは、空気中の浮遊物をインプラントと共に埋め込んでしまうことを防ぎます。浮遊物を埋め込んでしまった場合、最悪のケースでは、あごの骨とインプラントが結合しない恐れがあります。
手術室が無い歯科では、このような最悪のケースを防ぐために、手術の前日にしっかりと清掃を行い、手術中に他の患者さんの歯を切削するような治療は控え、整えた環境で手術を行うことが一般的です。念のため手術室が無い歯科では、どのような環境で手術をするのか事前に確認しておきましょう。

■医療機器
歯科用CT
▲歯科用CT
CT(コンピューター断層撮影)や、静脈内鎮静法などの設備が無い医院は、設備投資を抑えているため、少し安い費用で治療が受けられるでしょう。CTの無い歯科は、必要であれば他の施設へ撮影に行くことになりますので、CTを設置している歯科と比べると、診断に時間がかかることもあります。時間に余裕の無いかたは、その点も考慮して治療を行うところを検討するとよいでしょう。

静脈内鎮静法とは…
手や腕に点滴をして、気分を落ち着かせる効果のある薬を入れ、治療中の不安や緊張や痛みを軽減します。強い不安感をお持ちのかたや、全身疾患をお持ちのかた、高齢者のかたは、治療中のストレスから、急激な体調の変化が起こりやすいとされているため、静脈内鎮静法が受けられる設備の整った歯科での治療をお勧めします。

治療期間

治療費を安く抑えるために、たくさんの人に早いスピードで治療を進めることで、費用のバランスをとる歯科があるようです。見た目(審美性)を求める場合や、しっかりとカウンセリングをして治療を勧めたいかたは、費用だけではなく、そのことに重点を置いている歯科を選ぶと、満足度の高い治療を受けられるでしょう。

治療技術

インプラント治療の経験が浅いため、費用を安くして治療を行う歯科医師もいることでしょう。しかし、治療経験と技術が必ずしも比例するとは限らないため、技術を評価することは難しいといえます。歯科医師や治療に携わるスタッフなどが、実習のある講習や研修に参加したり、学会や症例(治療)検討会に参加していれば、技術や知識を磨いている一つの指標にはなるでしょう。技術面を考慮して医院選びをしたいかたは、歯科のホームページに掲載されている症例写真(治療した写真)やブログなどを参考にされてはいかがでしょうか。
>>インプラント学会について
>>インプラント治療を行う歯科医院の選び方

保証期間

インプラントが抜け落ちる・割れるなどのトラブルが生じた際に、無料もしくは患者様が治療費の一部を負担して、やり直しを行う「保証制度」を付与していることが一般的となりました。保証内容に関しては、歯科医院ごとによって異なりますので、治療を始める前に確認しておきましょう。

治療費が安い場合に見られる保証内容は、”保証の加入が無料で、修理費用の一部負担金が経年的に増える”システムです。このような保証の場合、治療後すぐに不具合が発生した際に、治療費の一部を負担しなければいけません。しかし、一方では、5〜10年間の修理費用が無償のところもあります。金銭的に余裕の無いかたは、万が一に備えて、無償保証を設ける歯科での治療をお勧めします。なお、治療後〜1年の間に、修理費用が発生するインプラント治療はお勧めできません。
>>インプラントの保証制度

メインテナンス

インプラント手術を安く提供し、治療後のメインテナンスを高額にすることで、費用のバランスをとる歯科医院があるようです。治療を始める前に、必ずメインテナンスにかかる費用と、1年に最低何回の通院が必要なのか聞いておきましょう。なお、お口全体のメインテナンスを30分〜1時間した場合の費用の相場は、3,000円〜10,000円程度です。
>>歯科医院で行うメインテナンスとは?

費用を抑えて治療したいとお考えのかたは少なくないでしょう。しかし、費用はインプラント治療をする歯科を検討する一つの要素として考え、費用だけで決断して治療を開始しないことをお勧めします。



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費用

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