しろくま歯科医院 医院HP
福島県郡山市富田東4-152
はじめに
最初から強くインプラントをお勧めするものではありません。決して安い治療費ではありませんので、セカンドオピニオンのお願いも含めて、慎重にご説明致します。説明にご納得していただき、しっかりとご検討のうえでご決断してください。
インプラント治療について
虫歯や歯周病で歯を失ってしまった所に人工の歯根を埋め入れ、そこに人工の歯を被せることで、天然歯とほとんど同じ状態まで、噛む力を回復させる治療法です。
インプラントは、硬いものを食べたときの違和感や痛み、入れ歯を装着しているときの異物感や話しにくさに悩まされることはありません。硬いものがしっかりと噛め、話すときも発音しやすく、見た目も天然の歯とほとんど変わりません。
インプラント治療のメリットとデメリット
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従来の治療法との比較
人工の歯根を顎の骨の中に埋め入れる「インプラント」
歯の現状 | |||
歯を1本失った場合 | 歯を複数本失った場合 | 歯をすべて失った場合 | |
従来の治療 | |||
両側の健康な歯を削ってブリッジを固定するため、歯や歯茎に負担が掛かります。 | 入れ歯を固定する金具が不快に感じたり、ばねにより健康な歯に負担が掛かります。 | 固定源になるものがないため、入れ歯が動いたり、ガタ付いたりしてしまいます。 | |
インプラント | |||
健康な歯を削ることなく、歯を失った箇所にインプラントを埋め入れ、人工の歯を取り付けます。 | 金具付きの入れ歯に替わり、歯を失った箇所にインプラントを埋め入れます。 | 数本のインプラントを埋め入れ、装置を使用して入れ歯を固定します。 |
手術前の治療の流れ
1.カウンセリング
患者様の口腔内の情報をとり、インプラント治療の説明を致します。その際、義歯での応用は可能かどうかのカウンセリングもさせていただきます。また、患者様がどのような治療を望まれ、どのような不安をお持ちかお伺い致しますので、どうぞ気兼ねなくお伝えください。
インプラントは、手術を伴う治療のため、感染対策をしっかりと行わなくてはなりません。そのため、インプラントを行う前に口腔内の虫歯や歯周病、抜歯などを行わなければならない箇所を優先的に処置します。手術時の感染のリスクをなるべく下げてから治療を行います。
その際のカウンセリングも同時に行います。
2.細やかな検査・診断・分析
口腔内の虫歯、歯周病、抜歯すべき歯を処置が終わり、インプラントの手術をする準備ができましたら、患者様の口腔内のデータ収集や分析、診断などを行います。
模型分析
患者様のお口の中の模型を作製します。
その模型よりインプラントを埋め入れた場合の予想をワックスにて作製します。
>>写真1
作製したワックス模型から、インプラント埋め入れガイドを作製します。
このインプラント埋め入れガイドを用いると、手術中に模型上でシミュレーションした、より適切な位置にインプラントを埋め入れることが可能となります。
>>写真2.3
X線画像診断分析
CT撮影したデータを元に3D画像解析を致します。
事前に多くの術前シミュレーションを行うことで、無理のない安全な手術が行えます。
また難易度の高い症例の場合、この解析したデータを元にサージカルガイド(インプラント埋め入れガイド)を作成し、シミュレーション通りの手術を行います。
血液検査
インプラントの手術の場合、全身状態を把握することは非常に重要です。全身状態がインプラント手術に及ぼす影響はとても大きいのです。しかし、事前に身体状態を把握しておけば、患者様の生活環境の改善や、各治療分野の受診を行うことで、インプラント手術の可能性が大きく拡がります。 血液検査は血液生化学検査と血液一般検査を行います。
インプラント手術について
「手術が恐い」というイメージを持つ方も多くいらっしゃいます。確かに、「手術」と聞くと、恐いイメージを持ちます。そのお気持ちはよく分かりますが、手術に伴う痛みは親知らずを抜いたときと同じ程度だと考えてください。患者様の状態や治療範囲によって個人差がありますが、麻酔をしてだいたい1〜2時間で手術は終わります。手術後の腫れについても2〜3日経てばほとんどの方が治まるようです。
- 麻酔が効いているかを確認します。
- 切開を行います。
- インプラント埋め入れガイドにてインプラントの埋め入れ位置を決定します。
- ドリルにて形成後、噛み合わせなどを確認します。
- インプラントを埋め入れます。
- 治癒用のカバーを装着します。
- 術後、患部を冷やしながら止血とともに30分以上安静にしていただきます。
All-On-4によるインプラント症例
1.All-On-4とは
この手術は、総義歯の患者様が一日でインプラント手術から義歯の装着までを短時間に行うことができる手術法です。
次にご紹介するインプラント治療を受けられた患者様は、午前10時に来院され午後3時にはご帰宅されました。
2.All-On-4によるインプラント治療の流れ
STEP 1 | STEP 2 | STEP 3 | ||
手術室のすべての部位を消毒清掃を行います。 | 同時期に技工室にて当日装着する義歯の準備を行います。 | 口腔内清掃を入念に行います。 | ||
STEP 4 | STEP 5 | STEP 6 | ||
口腔内清掃・麻酔が終了しましたら、オペ室に移動していただきます。生体モニタを用い、全身状態のチェックを行います。基本的に手術中は楽な服装をしていただいております。 | バイタルサイン(脈拍あるいは心拍数・呼吸・血圧・体温)が安定しましたら、酸素と笑気麻酔を用いて患者様の不安感を取り除きます。すべての準備が整ったところで、患者さんにドレープ(医療用不織布)をかけ、手術を開始します。 | 3Dシミュレーションを利用して作成されたサージカルガイドを用いて、フラップレス手術を行います。 | ||
STEP 7 | STEP 8 | STEP 9 | ||
フラップレス手術を行ったため、腫れや出血もありません。 | 手術後、技工士が事前に準備していた義歯を調整致します。この間、患者様にはゆっくりと休んでいただきます。 | 調整が終わった義歯。 | ||
STEP 10 | STEP 11 | |||
上顎の仮義歯が入ったところ。 手術したその日に義歯が入ります。この後、約6ヵ月の期間を経て、正式な義歯が入ります。 |
完成した義歯。審美的にも優れています。 |
3.症例写真
術前 | 術後 |
All-On-4による手術を受けられた患者様の、術前術後のレントゲン写真です。 |
手術後にすること
被せ物の取り付け
レントゲン写真の点線内が手術を行った部分です。 |
手術をして約2ヵ月後、埋め入れたインプラントに下記写真番号の流れに沿って被せ物を取り付けていきます。 | ||
しっかりと骨とインプラントが結合し、違和感が無いことを確認してインプラントの印象をとります。 |
インプラントの印象をとるためのコービングをインプラントに取り付けた所です。 |
インプラントの印象をとっているところです。 |
インプラントの印象をとった後、その型をコンピュータに型を読み込ませ、人工歯の支台となる部分(アバットメント)を作ります。写真はジルコニアという人工宝石を用いて審美的に良いものを選択しています。 |
次にジルコニアのキャップを作り、試適します。適合が良いことを確認して、この上にセラミックの歯を作製します。 |
セラミックの歯が完成したら、噛み合わせの適合を確認し、状態が良ければ接着します。 |
被せ物の設計および作成は、CAD/CAMシステムを使用し院内で行います。
治療後のメインテナンス
手術が終わった時点ですべてのインプラント治療は終わりだと思われがちですが、そうではありません。インプラントを入れたからといって、今後何も問題が起きないというわけではないのです。ご自分の天然歯と同様に、インプラントは長く付き合っていくものですから、「毎日のケア」と「定期的なメインテナンス」がとても重要なのです。
しろくま歯科医院の治療サービス
- 手術の種類
- 骨造成治療 / 審美的なインプラント
- 手術環境
- 笑気麻酔
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- 歯周病治療