あごの骨はなぜ痩せるの?インプラント治療とあごの骨の関係
インプラント治療には十分なあごの骨の量が必要です。しかし、長年入れ歯を使用していたり、歯周病が進行している場合には、あごの骨が痩せてしまっていることがあります。インプラント治療とあごの骨の関係や、あごの骨が少なくなる原因を詳しく解説しています。
更新日:2019/10/01
■目次
インプラント治療には骨の量が重要
インプラント治療を行う際、インプラントを埋め込むためには、十分なあごの骨の幅や高さが必要になります。
合わない入れ歯を長期にわたって使用していたり、歯周病が進行している患者様の多くに、あごの骨の量が不足しているケースが見られます。
何故あごの骨がやせるの?
健康な歯と健康な歯茎がある場合は、あごの骨には十分な幅と高さがあります。
それは、機能圧(物を噛むときの圧力)があごの骨の全体を適度に刺激しているからです。
しかし、歯が抜け落ちてしまうと適度な刺激は伝わらなくなります。
人間の身体は、「刺激を与えられなくなった部分は衰える」という特徴を持っているため、歯が抜けるとあごの骨は退化し、次第にやせ細ってしまいます。
このように骨がやせていく事を、「骨の吸収」といいます。
その他、下記のような理由によっても、あごの骨はやせていきます。
【あごの骨がやせる原因】
◆ 歯周病
歯周病は、プラーク(歯垢)の中の細菌が、歯周ポケットという歯と歯茎の間にある溝から侵入し、歯を支えている骨を破壊して、最終的には歯が抜け落ちてしまう病気です。
歯が抜けるまで進行したときには、骨の吸収はかなり進んでいる状態です。
◆ 合わない入れ歯の使用
合わない入れ歯を使っていると、過剰な圧力が歯茎にかかるため、負担に耐えきれず歯茎の下の顎の骨がやせてしまいます。
顎の骨は、圧力による刺激が有り過ぎても、無さ過ぎてもやせてしまうのです。
◆ 生まれつき上あごの骨が薄い
上あごの骨のすぐ上には、頬の骨の奥に上顎洞という大きな空洞があります。
この空洞が生まれつき下の方へ、つまりお口の近くにある方は、上あごの骨が薄くなっています。
さらに、上あごの奥歯を欠損した場合には、あごの骨はお口側と上顎洞側の両方から骨が吸収されるため、さらに骨は薄くなります。
上記のような理由により、顎の骨がやせている場合は、インプラントの手術の前に骨を増やす治療を行います。骨を増やす治療法には様々な方法がありますが、症状に合わせて担当のドクターが選択します。
※骨を増やす治療はすべての歯科医院で受けられるわけではありません。
骨を増やす治療について詳しくはこちら>>
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