インプラントってなに?歯の替わりに埋め込むインプラントと被せ物の違いを知ろう!

歯医者の広告などで目にする「インプラントって何?」って思っていませんか?無くなってしまった歯の代わりの人工の歯のことです。入れ歯や差し歯とは何が違うのかなど、分かりやすくご紹介します。入れ歯が合わない、ブリッジはしたくないなど、少しでも興味があったら読んでみてください。

更新日:2019/10/16

■目次

  1. Q:インプラントって何?
  2. 根っこがあるとちょっと良い
  3. 歯茎に乗っている状態の入れ歯
  4. 【インプラントの歴史】

Q:インプラントって何?

A:自分の歯の代わりに使う人工の歯で、被せ物などとは違い、人工的に作った根の部分を骨に埋めこみます。

インプラントにも根っこがある
インプラントは自分の歯を完全に失ってしまった場所に、歯の替わりに埋め込む人工物のこと。
人工歯根というのと同じように、その大きな特徴は根っこがあることです。

通常の差し歯と呼ばれるものは、実際には自分の歯の根っこは残して行う治療です。中にはブリッジと呼ばれる歯の無い部分の両隣りの歯を研り、つなぎ合わせや、咬み合せを造る治療もありますが、インプラントの様に根っこを新しく持たせる治療は他にはありません。

根っこがあるとちょっと良い

歯が無い場合の治療にも色々種類がありますが、唯一歯の「根っこ」の部分を持つインプラント。
何故根っこがあると良いのでしょう。

人間の咬む力は成人男性で約60キログラムあるという話をしました。その力を支えるために歯の根があるというのはとても重要になるのです。

根の張った木と、鉢植え。どちらがぐらぐらしないかを考えてみるとわかると思います。

歯茎に乗っている状態の入れ歯

根っこが骨に埋まっているインプラントと、歯茎に乗っている状態の入れ歯では土台の力が違いますから、よりインプラントの方が強く支えられるのです。

根っこはチタンで出来ている
先ほどから根っこと読んでいる部分を専門用語では人工歯根(じんこうしこん)と呼び、チタンと呼ばれる金属で作られています。

このチタンの大きな特徴は骨とくっつきやすい(結合しやすいと言ったりもします)ことです。

チタンと骨がくっつきやすいなぜでしょうか。

骨は生きている組織なので、骨折をした場合などには欠けている部分などを再生しようと成長します。
しかし異物があると、骨はそれを排除しようとするのが普通です。ですがチタンというものは分子レベルで骨とよく似た部分があるのです。なので再生する時に骨が異物だと思わずに、一緒に取り込んでくっついてくれるのです。

こうして歯とチタンがしっかりとくっついてくれることで、しっかりと人工的に埋め込んだ歯でも、支えることができるのです。

【インプラントの歴史】

インプラントの歴史において最も大きな出来事はチタンと骨の結合が発見さされたことでしょう。

1952年スウェーデンのブローネマルク教授によってチタンと骨が結合することが発見され、これによりチタンがインプラントに応用されるようになりました。

▲ ブローネマルク博士
それ以前にもインプラント治療の試みはあったのですが、インプラントが抜けてしまったり、崩れてしまったりとあまり良い結果がでない状態でした。しかし、ブローネマルク博士のこの発見によって骨に結合するインプラント治療が可能になり、インプラント治療が急速に注目されるようになったのです。

インプラントは埋め込んでから最高で40年以上機能し続けているものもあり、現在もその機能している期間の最長記録を更新中です。

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記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。