インプラントと骨結合のメカニズム

健康な歯は、骨(歯槽骨)と歯根が結びついているため、通常は取れたり落ちたりしません。歯根は普段は、歯肉の中にあるため目に見えませんが、目に「歯」として見えている部分(歯冠)よりも、かなり長さがあります。その長い歯根が、まさに根をはるように骨としっかり結合することによって、歯は支えられています。インプラントも自分の歯の歯根と同様に、歯槽骨とインプラント体とを結びつけて、固定します。インプラント体の材料はチタンが主流であり、生体親和性が高く、骨と結合する性質を持った材料です。


インプラントに使われる「チタン」とは

チタン製の人工股関節
▲ チタン製の人工股関節
チタンは、耐食性が強く軽い素材で、歯科だけでなく、医療や工業の様々な分野で優れた材料として利用されています。化学工場の生産設備、航空機、自動車、建築・建材など、耐食性が過酷な状況下での利用をはじめ、ゴルフクラブや万年筆のペン先などといった身近なところにも利用されています。
チタン製の人工歯根
▲ チタン製の人工歯根
チタンは、生体親和性の高い材料でもあり、骨と結合するという珍しい特徴を持っています。その性質を生かして、インプラント(人工歯根)や人工関節の材料として使われ、多くの患者さんの身体の一部として機能しています。

チタンと骨の結合

インプラントと骨の結合
▲ インプラント体と骨の結合
インプラントの材料であるチタンは、人体に異物として認識されません。そのため、折れた骨が再びくっつくというような、体が治癒するメカニズムと同様のメカニズムがインプラント体の周辺にも及び、新しくできた骨はチタンの周囲に取りついていきます。そして、骨はチタンの表面の細かい部分にまで入り込んでいき、インプラントは骨の中に取り込まれた状態になっていきます。

インプラント体の表面と骨結合の関係

インプラント表面と骨の結合
▲ インプラント体の表面と
骨結合
インプラントの表面の性状によってインプラントと骨の結合に差が生じることが、研究によって明らかにされています。

表面が滑らかなインプラント体よりも、微少に表面が粗くなる加工を施したインプラント体のほうが、十分なオッセオインテグレーション(骨結合)を得られることが報告されています。

表面が粗いといっても、数十\nm(ナノメートル・1000分の1ミリ)の差であり、肉眼では判別できないレベルですが、その微少な差が、より強固なインプラントと骨の結合を導きます。

インプラント体と骨の結合にかかる期間


骨が回復する速度には個人差がありますが、インプラントのオペを行い、インプラント体と骨が結合するまでにかかる期間は、2週間から2,3ヶ月程度が目安です。

インプラントが骨との初期結合を得るまでは、余分な刺激を与えずに、安定させることが望ましいといえます。固まりかけているものは、揺らしたりいじったりしないほうが良いからです。この期間に過度な力を加えると、インプラントオペ部周辺の骨や粘膜組織にダメージを与えたり、回復が遅れたり、結合しかけた骨とインプラント体が固定され難くなる可能性があります。

通常は、初期固定までの期間は、回復の妨げにならず、日常生活にも影響の少ない仮歯を使用していただき、骨が安定してから、最終的な人工歯をセットします。

ただし、特に早く人工歯をセットしたいとのご希望がある場合は、骨や歯等の状態が条件を満たしていれば、治癒期間の短縮や、即日に歯のセットを行えるケースもあります。
詳しくは、歯科医師にご相談下さい。

医療法人社団銀座清河会 銀座池渕歯科 理事長 : 池渕 剛先生
資料提供
医療法人社団銀座清河会 銀座池渕歯科
理事長 : 池渕 剛先生

タグ:
チタン骨結合

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