インプラント周囲炎とは

進行状態によって、2つに分けられるインプラント周囲炎

天然歯(自分の歯)とそれを支える周囲の組織に起こる炎症の一つに歯周病がありますが、インプラントで治療した場合にも、顎 [ あご ] の骨に定着したインプラントに同じような炎症がみられることがあります。これは進行状態によって、以下の2つに分けられます。

  • インプラント周囲粘膜炎…インプラントとその周囲の粘膜にのみ起こる炎症
  • インプラント周囲炎…さらに進行して、インプラントを支える顎の骨にまで炎症が達したもの

ここでは、インプラント周囲炎の原因、症状、インプラントの周りの組織の特徴、放置するとどうなるか、インプラント周囲炎による弊害などについてご紹介します。

インプラント周囲炎になる原因

<主な原因>

主な原因としては、毎日のケアが不十分であったり、歯科医院による定期的なメインテナンスを受けていないことが続き、歯垢プラーク)がお口の中に停滞したことによって歯周病原細菌が増殖し、インプラントを支える顎の骨に感染したことが挙げられます。

<その他の原因>

その他にインプラント周囲炎を引き起こす恐れのある要因としては、下記などが挙げられます。

  • 広汎型(複数の歯に及ぶ)歯周炎
  • 全身疾患に関連した歯周炎(特に糖尿病)
  • 喫煙
  • 適切な噛み合わせの調整を受けていないこと

インプラント周囲炎の症状

インプラント周囲炎の症状
  • インプラント周囲粘膜の発赤 [ ほっせき ]
    (皮膚の一部が赤くなった状態)
  • 痛み
  • 歯茎の腫れ
  • 出血
  • 膿が出る
  • 歯茎の腫れ
  • インプラントと歯茎の間の溝が深くなる
  • 歯茎の退縮(歯茎が痩せる)
  • インプラントの脱落

インプラントの周りの組織の特徴

インプラントは、天然歯(自分の歯)の周りの組織よりも栄養血管が少なく、炎症に対する抵抗性が極めて低い特徴があります。そのため、インプラント周囲炎が起こってしまうと、インプラントを支える骨の破壊が急速に進みやすい傾向にあります。また、歯周病と同様に自覚症状が出にくく、痛みや腫れを感じたときには重症化していることが多く見受けられます。

天然歯とインプラントの比較
▲天然歯とインプラントの比較

インプラント周囲炎を放置すると?

インプラントの脱落放っておいても自然に治ることはありませんので、適切な処置を受けることが必要です。炎症が大きい場合は、インプラントを摘出しなければならなかったり、ある日突然抜け落ちたりすることもあります。

インプラント周囲炎による弊害

<他の歯への弊害>

インプラント周囲炎を引き起こしている部分があるということは、歯周病原細菌が増殖していますので、他の部分も炎症が起こりやすくなります。インプラントがぐらつく症状が出ている場合は、全体の噛み合わせのバランスが崩れてしまい、周囲の歯に大きな負担がかかってしまうことも考えられます。

<体への弊害>

増殖した歯周病原細菌は、歯茎の血管を通じて血液中に、または唾液から身体の中に流れ込み、糖尿病、心臓病、呼吸器系の病気、動脈硬化などの病気の発症や進行に影響を及ぼすといわれています。

このようにインプラント周囲炎を引き起こすと、様々なことに悪影響をもたらします。一年以上定期検診を受けていない方は、インプラント周囲炎のリスクが高まりますので、なるべく早期に受診しましょう。




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