入れ歯とインプラントの治療法を比較

歯を失った本数が多い場合や、健康な歯を削りたくない場合は入れ歯が一般的な治療方法でした。耐久面からブリッジが難しい場合や失った本数が多い場合には、入れ歯が唯一の選択肢でしたが、インプラント治療により治療の選択肢が増えました。

更新日:2019/09/30

■目次

  1. 治療期間
  2. 隣接歯への影響
  3. 噛み心地
  4. 費用

治療期間

<インプラント>
インプラントが骨と結合するのに上顎で4~6ヶ月、下顎で2~4ヶ月かかります。手術直後から仮歯を入れる事ができるので、見た目には支障がなく、固いものでなければ通常の食事ができます。

<入れ歯>
象採得(型どり)をした後、歯科技工所で入れ歯を作成します。入れ歯ができあがったら、かみ合わせの調整を行い装着します。
入れ歯の大きさにもよりますが、完成までに2週間~1ヶ月ほどかかります。

隣接歯への影響

<インプラント>
単独構造なので、両隣の歯を削ったりする事はありません。
また、万が一将来両隣の歯を失っても既に入れたインプラントの作り直しは行いません。

<入れ歯>
クラスプと呼ばれるバネで入れ歯が動かないように固定します。クラスプは残っている歯にかけます。通常、歯は咀嚼により縦方向からの圧力がかかりますが、クラスプにより、バネをかけている歯に横方向からの圧力がかかり、横揺れの原因となります。

噛み心地

<インプラント>
咀嚼(噛む事)するときに支えとなる歯根部分をインプラント部分で補うので、噛む強さは天然の歯と変わりません。また、露出している装置部分がないので噛み心地も天然の歯と変わりません。


<入れ歯>

保険の入れ歯は厚みがあり、つけたときに非常に違和感があります。次第に慣れていきますが、中には長時間つけているのが困難な方もいます。お口の中を装置が覆うので、食べ物の感触や暖かみが直接伝わりません。
また、入れ歯が合わなくなるとガタつくので、固いものを噛む事が出来なくなります。

費用

<インプラント>
保険が適用されず、自由診療となります。
自由診療の場合、クリニックによって費用は異なりますが、1本あたりおおよそ40万円前後となります。(上に被せる技工物(上部構造)の材質によっても異なります。)


<入れ歯>
使われる材質によって保険適用の入れ歯と自由診療の入れ歯を選択できます。 保険適用の入れ歯は、レジン(プラスチック)でできています。自費の入れ歯は、床(しょう)と呼ばれる部分が金属でできています。また、マグネット式ではずれにくいタイプの入れ歯もあります。