インプラント手術後の注意点

インプラントの外科手術をした後に日常生活の中で気を付けるべき点をまとめました。術後1~2時間から2~3日後のことまで解説しています

更新日:2021/12/03

インプラント手術後の注意点

■目次

  1. インプラント治療は外科手術を伴います
  2. 手術後留意すべき注意点
  3. ■ 麻酔について
  4. ■ うがいについて
  5. ■ 薬の服用について
  6. ■ 食事について
  7. ■ お口の清掃について
  8. ■ 入浴について
  9. ■ 運動について
  10. ■ 喫煙について
  11. ■ その他の注意点
  12. 記事監修

インプラント治療は外科手術を伴います

インプラント治療は外科手術を伴います

インプラント治療は、歯茎を切ってあごの骨にインプラントを埋め込む外科手術が必要です。手術後、歯茎が治るまでの間に、歯茎から異物が入り込み、炎症を起こしてしまうこともあります。最悪のケースでは、インプラントがあごの骨から抜け落ちてしまう可能性もあるのです。このような事態を引き起こさないためにも、インプラントを埋め入れる手術をした後の留意点をご紹介します。

手術後留意すべき注意点

■ 麻酔について

歯茎に行う痛み止めの注射は、術後1~2時間で切れてきます。麻酔が効いている間は、頬の粘膜や舌や唇の感覚がありませんので、噛まないように注意しましょう。傷や腫れを作る原因となってしまいます。

■ うがいについて

手術直後に口をゆすぐ際は、水を含んでそっと吐き出す程度にしましょう。手術後2~3日は、強いブクブクうがいも控えましょう。傷口のかさぶたが剥がれ、再び出血する可能性があります。傷口が乾燥すると、強い痛みを伴う炎症を起こす恐れがあるため注意が必要です。

■ 薬の服用について

薬の服用について

処方された内服薬(頓服薬※以外)は、必ず指示通りに飲みきりましょう。抗生剤は、指示通りに服用しなければ、お薬の効果を発揮することができません。耐性菌が出現する原因にもなります。ただし、下痢や発疹や喘息などの症状が出た場合は、速やかに医師へ連絡し、服用について相談しましょう。

※頓服薬とは…
症状が出たときだけに、服用する薬のことを言います。頓服薬として痛み止めの薬を渡された場合は、“痛みのある場合”に飲みましょう。なお、内服薬として痛み止めの薬を渡された場合は、炎症を鎮める効果も併せて期待していますので、すべて飲みきりましょう。

■ 食事について

■食事について

辛い食べ物、香辛料が多く入っている食べ物、硬い食べ物、アルコールは、出血や痛み、腫れの原因となりますので、痛み止めの薬を飲まずに過ごせるまで、控えておきましょう。

■ お口の清掃について

お口の清掃について

歯医者さんで指導を受けた通りに歯磨きを行い、口腔内の汚れを増やさないようにしましょう。万が一、歯医者さんから具体的な指示がなかった場合は、歯ブラシや歯磨き粉、デンタルリンスなどを使うときの注意点について、歯医者さんへ聞いてください。術後から抜糸をするまでの一般的な歯磨き方法としては、歯磨き粉はつけずに歯ブラシが手術部位に当たらないように注意して天然歯(自分の歯)を磨きます。手術部位に歯磨き粉の研磨剤や歯ブラシが当たると傷の治りが遅れる恐れがあります。
なお、歯医者さんから手術部位を磨く軟毛ブラシを渡された場合は、歯科医師や歯科衛生士のレクチャーを受け、指示に従いましょう。

■ 入浴について

湯船につかると血行が良くなり、傷口から再び出血しだす恐れがありますので、2~3日は湯船につかることは控え、シャワー程度で済ませるようにしましょう。

■ 運動について

ジョギングや水泳などの激しい運動をすると血行がよくなり、傷口から再び出血しだす恐れがありますので、2~3日は控えましょう。

■ 喫煙について

 喫煙について

たばこを吸うと、歯茎の毛細血管が収縮し血行が悪くなるので、傷の治りが遅れたり、インプラントと骨の結合を阻害することがあります。医院から提示された期間は、禁煙しましょう。

■ その他の注意点

・舌や指で触らないようにする
傷口が気になるかもしれませんが、できるだけ舌や指などで手術部位を触らないようにしましょう。舌や指による刺激によって傷口の回復が遅れることがあります。

・歯ぎしりや食いしばりをしないようにする
手術した部分が気になることから、歯ぎしりや食いしばりが手術後に増えてしまうことがあるようです。無意識の強い力がインプラント体に過剰に加わり、インプラントや周囲の組織に負荷が掛かることもあります。歯ぎしりや食いしばりが強くなっていることに気づいた、またはご家族に指摘された場合は、すぐに担当医へ相談しましょう。


日常生活で注意できる点をまとめましたが、これらは参考程度にお考え下さい。不安なことは歯医者さんへ相談しましょう。

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。

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歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。