正確な手術を実現するナビゲーションシステム(IGI)

歯科インプラントに関する治療説明『正確な手術を実現するナビゲーションシステム(IGI)』についてご紹介します。歯を失ってお困りの方、入れ歯・ブリッジが合わない方は是非ご覧下さい。

更新日:2019/10/04

■目次

  1. IGIシステムとは?
  2. IGIシステムとは
  3. 切らない、腫れない、痛くないインプラント

IGIシステムとは?

インプラント手術は、外科的な修練を積んだ歯科医師がきちんと決められた術式を守って行えば、決してリスクの高い手術ではありません。
他方、口腔内は視野が限定されるために、いくつかの危ない部位が存在することも事実です。こうしたリスクを事前に調べるのため一番役に立つのは、CT撮影です。
それを更に進め、コンピュータの画面上で手術の計画を立案し、そのとおりにインプラントを埋入できるシステムがいくつか開発されました。そのひとつが、IGIシステムです。

IGIシステムとは

IGIシステムとは、インプラント手術において、リアルタイムで理想的な場所へのインプラントの埋入を誘導するコンピュータ・ナビゲーションシステムです。
IGIシステムは、CT撮影で得た患者様のお口の中のデータを3次元画像化します。そして、患者様の骨の幅と厚み、および血管、神経の走向を立体的に把握することができるのです。このデータを基に治療計画を立て、その3次元画像使って分りやすく患者様に説明します。患者様は充分に納得いただいた上で、安全で確実な手術が受けることができるのです。
手術中には、3次元の立体画像がモニターに映され、医師に的確な指示を与えます。視覚で確認できる上、計画の軌道からはずれたら音声で知らせるアラーム機能もついています。また、赤外線カメラで現在のお口の中の治療用具の位置・角度・深さ等を画面上にリアルタイム表示するので、状況を逐一確認することができます。

切らない、腫れない、痛くないインプラント

切らない、腫れない、痛くないインプラント

このようにIGIシステムを使用することで理想的な部位への手術が可能になると、手術する場所の解剖学的な情報を得るための「メスで切開して歯肉を剥離する」というような作業が不要になりました。インプラントを埋め込む位置に、歯科用パンチで小さな穴を開けるだけで良いのです。
正確な位置にインプラントを埋入できることにより、出血もほとんどない、「切らない、腫れない、痛くない」インプラント手術が可能になりました。



上部にある赤外線カメラ(赤い円で囲んだ部分)でインプラント時の切削ドリルを追尾するシステムです。
このシステムは、ミサイル追尾の軍事技術から生まれたといわれています。


このようなCTで撮影した画像を、コンピューターに取り込み、手術計画を立てます。
立体的な画像を使った説明により、患者様も自分が受ける治療についてきちんと理解することができます。


実際の手術風景です。手術は、患者様のお口の中だけではなく、半分はモニターを見ながら行います。赤外線カメラで現在のお口の中の状況をリアルタイムで表示。3次元画像よって正確な位置への埋入の誘導するので、ちょうど車のナビゲーションのイメージに近いと言えます。



このようにIGIシステムなどを使用したリアルタイム・ナビゲーション手術は、途中で手術計画の変更にも対応できることが大きな利点です。
しかし、現在こちらのシステムを導入している歯科医院はまだ少なく、限られた医院でこちらの治療法を選択することはできません。

記事提供

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記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。