虫歯の予防に!デンタルリンスの上手な選び方

デンタルリンス(マウスウオッシュ、デンタルウォッシュなど)は、使用方法により(1)洗口液と(2)液体歯磨き二つのタイプがあります。それぞれの特長や使用方法、選び方、リスクなどご紹介します。(1)洗口液は、歯を磨く時間が無い方や自分自身で上手に磨くことができない方へ向けたものです。(2)液体歯磨きは、歯磨き粉に配合されている研磨剤が含まれていないので歯面を傷つけることなくケアできます。

更新日:2020/08/25

■目次

  1. デンタルリンスの上手な活用方法
  2. 「洗口液」の特長と使用方法
  3. 「液体歯磨き」の特長と使用方法
  4. デンタルリンスの選び方
  5. デンタルリンスのリスク

デンタルリンスの上手な活用方法

デンタルリンス(マウスウオッシュ、デンタルウォッシュなど)は、使用方法によって「洗口液」と「液体歯磨き」の二つのタイプがあります。それぞれの特長や使用方法、選び方、リスク等についてご紹介します。

「洗口液」の特長と使用方法

【特長】
洗口液は、特に下記のような方に向けたものです。

・歯を磨く時間が無い方
・自分自身で上手に磨くことができない方

洗口液でお口をすすぐことで、口臭の防止やお口の中の浄化を期待しています。しかし、虫歯や歯周病の原因となる歯垢は、ブラッシングやフロッシングなどで、機械的にこすらなければ落ちませんので、洗口液はお口の掃除の補助として考えるとよいでしょう。

【使用方法】
お口に含んで20~30秒間ブクブクうがいをし、吐き出した後は、水でお口をすすぐ必要はありません。歯磨きをした後の仕上げとして使用してもよいでしょう。また、寝ている間は、唾液の分泌が少なくなるため、お口の細菌が繁殖しやすくなりますので、就寝前の使用も効果的です。

「液体歯磨き」の特長と使用方法

【特長】
液体歯磨きは、歯磨きの際に一般的に使われる「(練り)歯磨き粉」に配合されている研磨剤が含まれていませんので、歯面を傷つけることなくブラッシングすることができます。しかし、タバコのヤニや、コーヒーやワインなどにより、歯の表面が着色しやすくなることがありますので、その際は、「(練り)歯磨き粉」を使用するか、歯科でクリーニングを受けましょう。

【使用方法】
お口に含んで20~30秒間ブクブクうがいをし、吐き出した後にブラッシングを行い、水でお口をすすぎます。

デンタルリンスの選び方

薬用成分が含まれているほうがいい?
市販されているデンタルリンスには、薬用成分を含まない「化粧品」と薬用成分を含む「医薬部外品」があります。しかしこれらの効果に画然とした違いがあるわけではないため、期待したい効能を含むものの中で、爽快感や味などの好みによって決めるとよいでしょう。

アルコールが含まれているほうがいい?
デンタルリンスにはアルコールが添加されているものがあります。爽快感を求める方には適していますが、刺激に敏感な方が使用されるとお口が荒れる恐れがあり、また、唾液が出にくい方が使用されると、お口の中がより乾燥する恐れがありますので、その場合はアルコールを含まない製品の使用をお勧めします。


【豆知識:商品の見分け方】
「洗口液」なのか「液体歯磨き」なのか見分けがつかない場合は、成分表示の近くに商品区分が表記されていることがありますので、商品の裏側を確認してみましょう。記載がない場合は使用方法で判断しましょう。

デンタルリンスのリスク

デンタルリンスの使いすぎによる菌交代現象(※)のため、口腔カンジダ症を起こすことが考えられます。健康な人が発症することは少ないですが、免疫力が低下している場合に発症がみられます。お口の粘膜や舌に違和感があれば、歯科医師の診断を受け、適切な治療を受けましょう。


※菌交代現象
薬の作用(抗生物質や化学療法など)により、本来であれば病原性を持たないお口の中の細菌が増殖してしまい、病原性を持つようになること。