これで完璧!インプラント手術準備

初めてのインプラント手術を控えている方はご覧ください。インプラント手術当日までに準備すべき事項をまとめています。インプラント手術が成功するには治療を受ける側も色々と事前準備が大切です。

更新日:2020/08/21

■目次

  1. 手術前日までに準備しておくこと
  2. 手術を迎える日までに、心掛けておくこと

手術前日までに準備しておくこと

手術前日までに準備しておくこと
提出書類の準備
同意書や緊急連絡先など歯科医院に提出する書類があれば記入しておきましょう。

手術費用の準備や振込手術費用の準備や振込
費用支払いの準備をしましょう。

<歯科医院で支払う場合>
・現金の場合…お金の用意
・クレジットカードの場合…限度額の確認
・デビッドカードの場合…残高の確認

<口座振込みで支払う場合>
・振込の手続き

>>インプラント治療 費用の支払方法について

手術を迎える日までに、心掛けておくこと

<気になることがあるときは事前に歯科医師に相談をする>
日常的に「口が開けにくい」「顎が痛む」などの症状がある方は、事前に担当歯科医師に相談しましょう。場合によっては、顎の関節の痛みを緩和する治療が必要な場合もあります。

<体調を整える>
疲労が蓄積していると、手術当日に体調不良を引き起こしてしまうことや、手術後の傷の治りが遅くなる、あるいは悪くなることがあります。また、インプラント手術中はお口を開け続けなければならず、風邪で鼻が詰まってしまった場合は呼吸がしづらく手術が苦痛となってしまったり、手術中に咳き込んでしまった場合は、顎の骨に埋め入れるインプラント体に唾液が付着(※)してしまい、インプラント体が結合しなかったりすることもあります。

【対策】手術前はバランスのよい食生活と十分な休息をとり、体調を整えることに努めましょう。全身疾患により服用している薬がある場合は、歯科医師に報告しておき、自分自身で服用薬の調整をしないようにしましょう。
アレルギーなどにより常に鼻づまりや鼻炎のある方も事前に耳鼻咽喉科を相談してみましょう。
(※)インプラント体に患者様の血液以外のものが付着すると、顎の骨に上手く結合しないといわれています。インプラント治療を行う際、ドクターは細心の注意を払い、行っています。

<たばこをやめる>
喫煙は血流障害を起こすため、インプラント体と顎の骨の結合を阻んだり、免疫力が下がることで傷口の感染を招く可能性があります。また、喫煙はインプラント周囲炎を引き起こす要因のひとつです。インプラント周囲炎が進行すると、腫れや痛み、膿が出るなどが起こり、最終的にはインプラントや歯が抜け落ちてしまいます。

【対策】せっかく費用と時間を費やしてインプラント治療を受けるのですから、これを機に禁煙しませんか?タバコ害でインプラントに悪影響を与えるのはもったいないですよ。自力での禁煙が難しい方は、禁煙外来を利用するとよいでしょう。

<お口の中を清潔に保つ>
歯周病菌が多いとインプラントが早期に抜け落ちる恐れがあり、インプラント治療前にできる限り減らしておくことが必要です。インプラントは歯周病にはなりませんが、口腔内の清掃が行き届いていなければ「インプラント周囲炎」という歯周病と似た症状が起こります。お口の中に食べ物を停滞させたまま長時間放置しておくと、歯周病菌が繁殖しやすい状況になってしまいます。

【対策】歯周病菌が多いとインプラントが早期に抜け落ちる恐れがあるため、インプラント治療前にできる限り歯周病菌を減らしておくことが必要です。毎日の丁寧なブラッシングで歯の汚れを落とし、お口の中を清潔に保つことが大切です。

<手術前日の深酒は避ける>
手術当日に体調不良を招くことが考えられます。

【対策】手術前日の深酒は避けましょう。

<鼻呼吸を心掛ける>
口呼吸はお口の中が乾燥しやすく、歯周病菌が繁殖しやすい状態になります。

【対策】鼻呼吸を心掛けましょう。歯並びや鼻の病気などで鼻呼吸が難しい場合は、歯科医師や耳鼻咽喉科で相談してみましょう。

<歯科医院から処方された薬はきちんと飲む>
インプラント手術後の感染予防や炎症を抑制するために、手術の数日前より抗生剤や消炎剤を服用することもあります。その際は、歯科医師の指示どおりに服用しましょう。

>>インプラント治療で服用するお薬について

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。