総入れ歯からインプラントにした場合のメリット・デメリット

総入れ歯が合わなかったり、手入れが面倒になるなど入れ歯に不満を感じインプラント治療を検討されている方に、インプラントにした場合のメリットやデメリット、All-on-4の治療法や、治療を受ける際に注意すべき点をご紹介しています。

更新日:2021/12/03

総入れ歯からインプラントにした場合のメリット・デメリット

■目次

  1. 総入れ歯を使用していた場合のお口の状態
  2. 1本も歯が無い場合のインプラント治療
  3. ■ 従来のインプラント治療
  4. ■ All-on-4
  5. 総入れ歯からインプラントへ

総入れ歯を使用していた場合のお口の状態

総入れ歯を使用していた場合のお口の状態

現在、1本も歯が無い状態(無歯顎)の方や、総入れ歯をお使いの方は、インプラント治療が受けられることがほとんどでしょう。

ですが、定期的に調整をしていない合わない入れ歯を使用していると、歯が抜けたまま放置していた場合よりも顎の骨が痩せてしまうことがあります。顎の骨が痩せると、口元のしわやたるみが生じる原因になるだけでなく、インプラントを埋めいれるための骨の厚みが無いことが多いです。「骨を増やす治療」が必要となる場合もあります。

インプラント治療は顎の骨にチタン製の人工歯根を埋め込む外科手術が必要なため、健康状態に問題のある方は治療が難しいこともあります。詳しくは、担当の歯科医師と相談しましょう。

>>入れ歯の治療をお考えの方へ「入れ歯生活」

1本も歯が無い場合のインプラント治療

■ 従来のインプラント治療

■ 従来のインプラント治療

失った歯の本数と同じ程度の本数のインプラント(8~10本)を埋め込み、10~12本の固定式の人工歯を支える治療法です。インプラントを埋め込む本数が多いため、外科手術の範囲が大きくなり、身体の負担と費用がかかります。骨の量が少なければ骨移植が必要となり、さらに費用と治療期間がかかるだけでなく、除去も大変です。身体に大きな負担もかかる場合があります。

■ All-on-4

■ All-on-4

4本のインプラントをバランスよく埋め込む事で、10~12本の人工歯を支える事ができる治療法です。インプラントを埋め込む手術をした当日に、人工歯(または仮歯)を接続できるため、早期に見た目を補うことができ、さらに軽い食事や会話をすることも可能です。

骨の量が残っていることが多い「顎の骨の前方」にインプラントを埋め込む術式のため、骨移植をせずに治療できる可能性が高く、外科手術による身体への負担と、費用を軽減することができます。高齢者の負担になりにくく適応しやすいAll-on-4治療ですが、お口やお身体の状態によって、治療を受けられる方が限られてしまいます。

>>All-on-4(オールオンフォー)はどんな人に向いているの?

総入れ歯からインプラントへ

メリット
「入れ歯」や「歯が無い状態」では噛みきることが難しい食品も、インプラント治療後にはストレスなく食べられるようになり、食事のスピードがあがって食生活をより楽しむことができます。しっかりと噛めることは、胃や腸などへの負担が少なくなり、全身の健康維持にも役立つなど、多くのメリットがあります。

>>インプラント治療のメリット
>>インプラントを入れた後に注意したいことや食べ物って?

デメリット
インプラント治療は公的医療保険が適用されず、全額自己負担の治療となりますので、費用の負担が大きくなります。また、治療期間は長期間(3~6ヵ月以上)に及び、治療後には総入れ歯と同様に、1年に定期検診(メンテナンス)に通うことが必要です。通院頻度は個々のお口の中の状態により異なります。

>>インプラント治療は保険が適用されません
>>メインテナンスを怠るとどうなるの?

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。

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記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。