インプラントは虫歯にならない?メンテナンスしないと起きるかもしれないトラブル症状

インプラント治療後は噛み合わせの調整やインプラントの周りをキレイにするメンテナンスが重要です。メンテナンスを怠った場合に起こる症状やリスクを紹介します。

更新日:2021/12/02

インプラントは虫歯にならない?メンテナンスしないと起きるかもしれないトラブル症状

■目次

  1. インプラントとメンテナンス
  2. メンテナンスを怠ると…
  3. メンテナンスを怠った場合に起きる可能性のある症状

インプラントとメンテナンス

 インプラントとメンテナンス

インプラント治療の成功率は約96~98%と言われており、適切な治療とメンテナンスを行えば長期的に安定した状態で使い続けられるとされています。しかし、当サイトにはメンテナンスに行くことができていないためにお口の中にトラブルが起きてしまったとのご相談が多く寄せられます。そもそも、メンテナンスは何故必要なのでしょうか?行かないままで放っておくと、どのようなことが起こってしまうのでしょうか?

メンテナンスを怠ると…

顎の骨に埋め入れたインプラントは、チタンでできた人工歯根の役割を担います。虫歯にならないから放っておいても大丈夫!と思っていませんか?
実際に埋め込んだインプラントが虫歯になることはありません。しかし、歯に付いた食べカスが残っていたり、ブラッシング不良による磨き残しがあった場合、時間が経つとそれらが『プラーク』とよばれる細菌のかたまりになり、インプラントの周りの骨や歯茎が炎症を起こす原因となります。これを「インプラント周囲炎」といいます。インプラント周囲炎が進行すると、インプラントがあごの骨から抜け落ちてしまうことがあります。
また、長期にわたりメンテナンスでの噛み合わせの調整を行わないまま放置していた場合にも、インプラントに過剰な負担がかかることで抜け落ちてしまう恐れがあります。この状態でインプラント周囲炎になった場合には、炎症が進行しやすくなるなどの悪影響が起こることがあります。

メンテナンスを怠った場合に起きる可能性のある症状

メンテナンスを怠った場合に起きる可能性のある症状

【インプラントに起きるトラブル】
・抜ける、折れる、ぐらつく

【上部構造(人工歯)に起きる症状】
・取れる、ぐらつきがある
・欠ける、割れる、ひびが入る

【歯茎に起きる症状】
・腫れる、出血する、膿が出る、痛みが出る

【あごの骨に起きる症状】
・インプラントを支えるあごの骨が痩せる

【その他】
・噛み合わせに不具合が生じる

歯科医院で1年以上メンテナンスを受けていない方は、このような事態を避けるために、早期に受診されることをお勧め致します。また、3~4ヶ月の期間で受診をしている方でも「今までとは何か違う」というようなお口の中の違和感があれば、すぐに歯科医院に相談しましょう。
インプラントは天然歯(自分の歯)のように、歯の中に神経がありません。したがって、炎症などが進んでいても痛みなどの自覚症状が出にくく、具体的な症状が出たときにはインプラントの維持が難しくなることがあります。これらの症状を未然に防ぐために、歯科医院で定期的なメンテナンスを受けるようにしましょう。

>>歯科医院で行うメンテナンスとは?

本記事で書かれている内容は患者さんのお口の中の状態で変わることがありますので、気になることはかかりつけの歯科医院などに相談することをオススメします。

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。

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記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。