【3D動画説明】All-on-4(オールオンフォー)はどんな人に向いているの?
All-on-4(オールオンフォー)ってなに?
All-on-4(オールオンフォー)とは、総入れ歯の方や、残っているすべての歯を保存することが難しい方に適したインプラント治療です。従来であれば、失った歯の数だけインプラント(人工歯根)を埋め入れますが、All-on-4は、歯が1本もない状態の顎でも、4本のインプラントをバランスよく埋め入れることで、10〜12本の固定式の人工歯を支えることができます。
そのため、従来の治療法に比べて外科手術による身体への負担が軽減されるだけでなく、費用も抑えることが可能です。
※動画は、フラップ法(歯茎をメスで切開する方法)です。
All-on-4が向いている人
All-on-4は下記のようなお口の状態の方に対して、治療が可能です。
- 総入れ歯を使用しているが、合わない方
- 部分入れ歯の範囲が広くなってきた方
- 残っている歯のほとんどが、虫歯のために歯根まで大きく欠けている場合
- 残っている歯のほとんどが、歯周病のために歯が大きく揺れている場合
このように、「歯が1本も無い状態」だけではなく、「ほとんどすべての歯が治療をしても残すことが難しい状態」の方でも、インプラントを埋め入れる前に抜歯を行うことで、All-on-4が可能になることもあります。また、手術のその日に仮歯が入るため、すぐに固定式の歯が必要な方にも向いています。
All-on-4の治療法
All-on-4の外科手術には、2つの方法があります。
- フラップ法(歯茎をメスで切開する方法)
- フラップレス法(パンチで歯茎に穴を開ける方法)
治療期間は、約3〜6ヶ月間です。(顎の骨の状態によって、治療期間は異なります。)
また、All-on-6といって、インプラントを埋め入れる本数が6本の場合もあります。
All-on-4と従来の治療法の比較
同じようなお口の状態の方が「All-on-4」と「従来の治療法」で治療をした場合、どのような違いがあるのか、メリットとデメリットとを比較してみましょう。

従来のインプラント治療の場合
【メリット】
- 機能する天然歯(自分の歯)は、抜歯せずに残すことができる
- All-on-4よりも治療できる対象が広い
【デメリット】
- 8〜10本のインプラントで人工歯を支えるため、費用がかかる
- 外科手術の範囲が大きいので、手術時間が長く、身体への負担が大きい
(痛みや腫れなどがでやすい) - 骨の量が少ない場合は、骨を増やす治療(サイナスリフトや骨移植など)が必要となり、
さらに費用と治療期間と身体の負担がかかる - 手術後に入れ歯を使用しなければいけない場合もあり、食事や会話に支障が出ることもある

All-on-4の場合
【メリット】
- 4本のインプラントで人工歯を支えるため、費用が抑えられる
- 外科手術の範囲が小さいので、手術時間が短く、身体への負担が軽い
(痛みや腫れなどがでにくい) - 骨の量が残っていることが多い前方の顎の骨にインプラントを埋める術式なので、
骨を増やす治療を行うことなく治療できる可能性が高い - 手術後すぐに人工の歯を固定できるので、食事や会話に支障が出にくい
【デメリット】
- 天然歯(自分の歯)が無い顎にしか施術できず、機能する歯が残っていても抜歯が必要
- お口や身体の状態により、受けられない場合がある(治療できる対象が限られる)
All-on-4の費用
All-on-4の治療費は公的医療保険が適用されないため、自由診療になります。
自由診療では、医療機関が診療内容や診察費用を決めているため、費用は異なります。
費用は地域差があり、平均総額1,800,000〜2,400,000円です。
All-on-4の治療後は、All-on-4の不具合や、状態をよく保つためにメインテナンスが続きます。メインテナンス費用も確認しておくと良いでしょう。
自宅で行うセルフケア
All-on-4は人工歯のため、虫歯になることはありませんが、インプラント周囲炎になることがあります。そのため、長く良い状態を保つためには、日々のブラッシングと定期的な歯科医院でのメインテナンスが重要になります。
人工歯の部分は歯ブラシで磨き、人工歯と歯茎の間やインプラントの周囲はデンタルフロス、歯茎への当たりが優しい(ウレタンでワイヤーをコーティングした)歯間ブラシ、強い水流で歯間が洗浄するジェット水流などを使用し清掃を行います。
ご自身により適したブラッシングを歯科医院で教わることをお勧めします。