インプラントのメーカー 30種類以上ある中からどれを選べばいいの?

歯のない部分を治療する際に治療の選択肢として使われる「インプラント」は、国内・海外のさまざまなメーカーによって製造されております。このページでは、代表的なメーカーのご紹介とインプラントの特徴についてご説明いたします。

更新日:2020/05/22

インプラントのメーカー 30種類以上ある中からどれを選べばいいの?

■目次

  1. インプラントのメーカー 30種類以上ある中からどれを選べばいいの?
  2. 主要なインプラントメーカ名
  3. 信頼度が高いインプラントメーカー4社 世界の歯科医師から支持される理由
  4. どのインプラントを使うのか知っておくのは何のため?
  5. インプラント製品の規格について
  6. どんな種類があるの?
  7. インプラントの構造の違いによる種類
  8. 基本材料の種類
  9. 表面処理の種類
  10. 形状の種類
  11. スクリュータイプ
  12. シリンダータイプ
  13. バスケットタイプ
  14. ブレードタイプ
  15. 記事監修

インプラントのメーカー 30種類以上ある中からどれを選べばいいの?

インプラントは世界中で100種類以上存在し、日本国内では30種類以上が使われているといわれています。これらは、インプラント製造会社(以下、メーカ)によって規格が異なりますので、基本的には他社の製品と組み合わせて使うことはほとんどありません。また、同じメーカのインプラントであっても、種類や大きさ(直径)などによって規格が異なり、インプラントに接続する部品や付け外しする器具が異なることもあります。結論を言うと、「〇〇○のインプラントが一番良い」とは一概に言えません。

主要なインプラントメーカ名

国内取り扱いメーカー名(製造および販売)
・京セラメディカル株式会社
・バイオメット3iジャパン株式会社
・株式会社ジーシー
・ストローマン・ジャパン株式会社
・ノーベル・バイオケア・ジャパン株式会社
・バイコンジャパン株式会社
・株式会社プラトンジャパン
・株式会社ブレーンベース

海外メーカーインプラント(製造)国内販売代理店)
・京セラメディカル株式会社 (販売代理店:株式会社 白鵬・株式会社 インプラテックス)
・BIOHORIZONS社インプラント (販売代理店:株式会社 カイマンデンタル)
・アストラテックインプラントシステム (販売代理店:デンツプライIH 株式会社)
・カムログインプラントシステム (販売代理店:株式会社アルタデント)
・SPIシステム(販売代理店:株式会社 モリタ)
・キーストーンデンタル社(RBM インプラント)(販売代理店:白水貿易株式会社)

【豆知識】
国内で受けるインプラント治療では、主に厚生労働省で認可されたものが使用されています。しかし、患者様の同意があれば、歯科医師の責任の下でインプラントの輸入及び使用が認められているため、国内未認可の海外製インプラントで治療しているところもあります。未認可のもので治療を受ける場合は、メリットやデメリット、リスク、インプラントを担当する歯科医師の過去の治療実績、トラブルが起こった場合の対応法などをよく聞いたうえで検討されるとよいでしょう。

信頼度が高いインプラントメーカー4社 世界の歯科医師から支持される理由

歯科用インプラントメーカーは世界で数百社以上存在するといわれていますが、なかでも代表的なのが以下4社。信頼あるインプラントメーカーとして世界中のインプラントドクターから支持されています。その理由を以下にて解説します。

・ストローマン社
・ノーベルバイオケア社
・ジンマー社
・アストラティック社

では、なぜこれらのインプラントメーカーが世界の歯科医師から信頼を得ているのか。それは、いずれのメーカーも10年以上の長期的な臨床実績があり、科学的根拠に裏付けられた高品質で安全性の高い製品を提供しているからです。なかでもノーベルバイオケア社のブローネマルクインプラントは1965年以来、臨床実績が最も長いインプラントシステムとして有名です。そのほか、スイスのバーゼルに本社を置くストローマンは、インプラント歯科、修復歯科および口腔組織再生におけるグローバルリーダーとして世界の歯科医師から信頼を得ています。

世界中で利用されているインプラントシステムであれば、患者さんが転勤や引っ越しで通院している医療機関を離れる場合でも、お引越し先の地域で同じメーカーを取り扱う歯医者さんを見つけだすことは容易でしょう。つまり、患者さんは転居先でもこれまでと同様の治療やメンテナンスを継続できるということです。世界シェアの高いインプラントシステムを選択するということは「世界中の歯科医院で治療を受けられる」という安心感を得られるということです。

歯科用インプラントメーカーは世界で数百社以上存在するといわれています。各社様々なインプラントを生産していますが、残念ながら十分な臨床研究がなされておらず科学的根拠が得られていないインプラントが多数存在しています。果たして安全性が確認されていないインプラントが良好な状態を保つことが出来るでしょうか。インプラント治療はあごの骨の中にチタン製の金属の部品を埋め込む外科手術です。失った体のパーツの一部となって長期間機能し続けるインプラントだからこそ、安全性が確立されている信頼のおけるメーカーを選択したいと思いませんか。安心して治療を受けるためにも、インプラントのカウンセリングの際には、参考までに使用するインプラントメーカー名や特徴を尋ねてみてはいかがでしょうか。

どのインプラントを使うのか知っておくのは何のため?

インプラント治療後に、何らかの理由で取り付けたアバットメントや上部構造を付け外すこともあります。また、引越しや閉院などで治療を受けた歯科医院へ通えなくなることや、外出先でアクシデントが起こることなども考えられます。治療後の万が一に備えて、自分のお口の中に入れる「インプラントのメーカ名・種類」などを聞き、それがどの程度普及しているのか確認されておくことをお勧めします。あまり普及していないもので治療を受けると、他院での除去が困難なこともあります。

>>インプラント治療後に転居が決まったら
>>海外でインプラント治療をした場合の注意点

インプラント製品の規格について

インプラントは世界中で100種類以上存在し、日本国内では30種類以上が使われているといわれています。これらは、インプラント製造会社(以下、メーカ)によって規格が異なりますので、基本的には他社の製品と組み合わせて使うことはほとんどありません。また、同じメーカのインプラントであっても、種類や大きさ(直径)、長さなどによって規格が異なり、インプラントに接続する部品や付け外しする器具が異なることもあります。

どんな種類があるの?

メーカによってインプラントの素材や形状、構造などに違いがあり、それぞれにいろんな特徴があります。メインテナンスで付け外したり、修理で部品を交換したりする際に、“インプラントの構造”が影響してくることがありますので、その種類についてご紹介します。

インプラントの構造の違いによる種類

◆2ピースタイプ
インプラントとアバットメントをネジで連結させるタイプ。2ピースの場合、インプラントの接続部分の形による違いがあり、その形態に応じたアバットメントが必要です。


◆1ピースタイプ
インプラントとアバットメントが一体化しているタイプ。アバットメントにトラブルが発生した場合、インプラントごと撤去しなければならないこともある。

治療後は定期検診を受け続けることが必要です。噛み合わせの変化や歯の汚れの停滞などが起こると、インプラント周囲の炎症などでインプラントが抜け落ちてしまうこともあります。歯科医師の指示通りに定期検診を受けることが大切です。

>>インプラントの種類 2ピースタイプ・1ピースタイプの特徴

基本材料の種類

純チタン・・・骨との結合性が高い。
チタン合金・・・純チタンと同様に骨との結合性が高い。
チタン・ニッケル合金・・・純チタンと比較して結合性は劣るものの、任意の形状に成形でき、かつ形状記憶の特性がある。
人工サファイア・・・酸化アルミニウム(アルミナAL2O3)のこと。日本においては初期のころに使用されていたが、骨とインプラント体との結合が起こらないため現在は使用されていない。

表面処理の種類

様々な表面処理を組み合わせたもの・・・表面処理は、ブラスト処理・酸処理・酸化処理・機械研磨処理の4つに大別され、多くの場合はこれらを組み合わせています。
 →ブラスト処理は、鋳造物内面の酸化膜を除去し、粗面に加工することで骨との結合力を向上させる目的で行われる方法です。
 →酸処理は、ブラスト処理で発生したブラスト材を洗浄する目的などで活用されています。
 →酸化処理は、チタン表面に酸化チタンを付与することで表面に凹凸が作られています。
 →機械研磨処理は、表面が滑らかで多くの部分が骨に接触するように処理されています。
インプラント体の表面にハイドロキシアパタイトをコーティング・・・歯ぐきの骨に埋め入れた後、早期に骨結合をしますが、感染に弱いといわれています。

形状の種類

スクリュータイプ

歯科用インプラントの形状としては主流の一つです。(2019年現在)
ネジのような形をしており、回転させながら顎の骨に埋め込みます。骨と接する面積が大きいので、埋め込んだ際に初期固定(*)が得られやすいと言われています。スクリュータイプの中でも、インプラントの直径が先端にいくほど細くなる「ルートタイプ」と、先細りせず真っ直ぐな「ストレートタイプ」があります。
一昔前に使われていたブレードタイプに比べて埋め込む穴が小さくてすみ、噛む力を効率よく骨に伝えることができます。

※初期固定とは
インプラント体を埋め入れる際に、一定の負荷をかけてもインプラントが回らずにしっかりと顎の骨に固定されていることを言います。歯科医師の指示通りに定期検診を受けましょう初期固定が弱すぎる場合、インプラントに負荷をかけると抜け落ちるリスクが高くなってしまうと言われています。また、強すぎる場合も問題があり、血流障害を起こして骨ができず、インプラントが抜け落ちることがあります。

シリンダータイプ

スクリュータイプと並んで、歯科用インプラントの主流の一つです。(2019年現在)
ネジのらせんがついていない円筒形で、ハンマーで槌打しながら顎の骨に埋め込みます。埋入(骨に埋め入れること)は容易ですが、表面積がスクリュータイプなどと比較して小さいため初期固定が弱いとされています。そのため、2回法(埋め込んだら歯茎を閉じて、約3~6ケ月間インプラントと骨が結合するまで待つ方法)に適しています。

バスケットタイプ

外見はスクリュータイプに似ていますが、中は中空で側面にも複数の穴が空いており、空洞になっているのが特徴です。
この穴があることでインプラントの中まで骨が入り込めるため、骨との接触面積が広くなり高い結合力を持っています。
ただし、空洞部分にしっかりと骨ができるように埋め入れる技術が必要で、その中に骨ができなかった場合は、強度が弱くなってインプラント体が折れてしまうおそれがあります。

ブレードタイプ

少し前まで多く使われていたタイプです。
板状で幅が狭く細いので比較的骨幅の狭い部分に用いることが可能です。 現在主流のスクリュータイプに比べてインプラント本体の一部に力が集中しやすく、破損や骨吸収(骨が分解・破壊されて減少していくこと)が起こりやすく、現在ではあまり使用されていないタイプです。

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。

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記事カテゴリ

①治療前にチェックしたい!インプラントの基礎知識

②安心してインプラント治療を進めるために

③インプラントとお金に関すること

④いろいろなインプラントの治療法

⑤インプラントの種類について

⑥インプラントと骨の関係性

⑧インプラントを長持ちさせるためのケア・メンテナンス

⑨インプラント治療に関わる専門家

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。