顎骨骨髄炎はどんな症状?3つ原因もご紹介

顎骨骨髄炎になってしまう原因と症状について説明しています。悪化すると治療が難しいとされていますが、その原因は虫歯や抜歯後の細菌感染が多いとされています。口腔外科のある病院で診察を受けましょう。

更新日:2021/12/06

顎骨骨髄炎はどんな症状?3つ原因もご紹介

■目次

  1. 顎骨骨髄炎の原因と症状について
  2. 顎骨骨髄炎の原因は大きく分けて3つ
  3. 顎骨骨髄炎はどんな症状?
  4. 顎骨骨髄炎かも?と思ったら歯科口腔外科へ
  5. 顎骨骨髄炎の方はインプラント治療が保険適用になる?
  6. 記事監修

顎骨骨髄炎の原因と症状について

顎骨骨髄炎の原因と症状について

顎骨骨髄炎 [がくこつこつずいえん] とは、細菌などによって歯を支えるあごの骨の組織が炎症を起こして化膿している状態のことをいいます。悪化すると治療が難しいとされている疾患です。

顎骨骨髄炎の原因は大きく分けて3つ

【1】 細菌感染によるもの
虫歯歯周病による感染

【2】 二次的なもの
・抜歯後の箇所からの感染
・あごの骨の骨折からの感染
・首より上にできた腫瘍を治療するための放射線による血行障害や骨髄機能障害によるもの

【3】 薬剤によるもの
根管治療で使用する薬剤
・ビスフォスフォネート系薬剤(骨粗鬆症の治療で使用するお薬)

最も多く見られるのが、虫歯や歯周病が悪化して、細菌が歯からあごの組織にまで広がることによって起こる細菌感染によるものです。そのほか、抜歯後の抜歯窩やあごの骨を骨折した箇所から入り込んだ細菌の感染によって起こる二次的なもの、歯の根っこを治療するための薬剤や骨粗鬆症の治療で使用される「ビスフォスフォネート剤」などの薬剤によるものなどがあります。

顎骨骨髄炎はどんな症状?

■歯の周辺に表れる主な症状
痛み・口腔粘膜や皮膚の腫れ、赤み・歯がぐらつく、周辺の歯がぐらつく・膿が出る・リンパ節の腫れ

■全身に表れる主な症状
高い発熱・食欲不振・倦怠感

顎骨骨髄炎かも?と思ったら歯科口腔外科へ

口腔外科がある歯科医院を受診するとよいでしょう。症状によっては、整った設備での治療が必要となる場合もあるため、総合病院や大学病院の口腔外科を受診するようにしましょう。

>>歯科医院と大学病院で受けるインプラント治療の違い

顎骨骨髄炎の方はインプラント治療が保険適用になる?

顎骨骨髄炎によって、あごの骨の1/3以上を連続して失ってしまい、ブリッジや入れ歯での治療が難しいと判断された場合に、インプラント治療が保険適用になります。詳しくは「保険適用されるインプラント義歯について」をご参照ください。

記事監修

歯科医師 古川雄亮

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。

【PR】フィリップス ソニッケアー
歯科専門家使用率NO.1

フィリップス・ジャパン

あわせて読みたい記事

メディア運用会社について

メディカルネット

株式会社メディカルネット(東証グロース上場)は、より良い歯科医療環境の実現を目指し、インターネットを活用したサービスの提供にとどまらず、歯科医療を取り巻く全ての需要に対して課題解決を行っています。

当サイト「インプラントネット」を通して生活者に有益な医療情報を歯科治療の「理解」と「普及」をテーマに、自分に最適な歯科医院についての情報や、歯の基礎知識、インプラントなどの専門治療の説明など、生活者にとって有益な情報の提供を目指しています。

インプラント歯科医院を探すなら「インプラントネット」

インプラント治療を行なっている歯科医院を、全国から簡単に検索できます。お近くのインプラント歯科医院をお探しの場合にもぜひご活用ください。

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。