前歯もインプラントできる!知っておきたい治療と費用のポイント

前歯のインプラント治療をご検討されている方へ、前歯にインプラント治療を行う際の特徴やポイント、注意点、インプラント体に取り付ける人工の歯である被せ物(上部構造)の素材と費用などについてご紹介します。

更新日:2021/12/03

前歯もインプラントできる!知っておきたい治療と費用のポイント

■目次

  1. 前歯のインプラント治療の特徴
  2. 前歯のインプラント治療のポイント
  3. [見た目を特に追求したい方へ]
  4. 前歯のインプラント治療を受ける際の注意点
  5. 被せ物(上部構造)の素材と費用
  6. ■ネジやセメントで固定するタイプの被せ物(歯科医院でしか取り外しができない)
  7. ■自分で取り外するタイプの人工歯(すべての歯がない場合)

前歯のインプラント治療の特徴

前歯のインプラント治療の特徴

・会話や食事時など特に目立つ場所であるため、機能だけでなく見た目の美しさも必要とされる。
・インプラントを埋め入れる顎の骨の厚みが少ないことが多い。
・インプラントを埋め入れる手術だけでなく、顎の骨や歯茎の厚みをだす手術を併せて行うことが多い。
・前歯のインプラント治療は、奥歯のインプラント治療よりも治療技術を要する。

>>インプラント手術について

前歯のインプラント治療のポイント

<費用に関するポイント>
顎の骨や歯茎を増やす手術が必要となった場合、費用が高くなる傾向にあります。
顎の骨や歯茎を増やす手術が必要と診断されたが、費用を抑えたい、もしくは最小限の範囲で外科手術を受けたいと希望される方は、見た目や機能などの問題点について聞いておきましょう。

<歯科医院を選択する際のポイント>
実際に行った前歯のインプラント治療の写真やデータ、インプラントを埋め込んだ治療から数年経過した写真があれば見せてもらいましょう。
治療から数年後の写真は、将来の状態の目安となり、また、患者さんが通院を続けているということもわかります。

>>症例写真を見るときのチェックポイント

[見た目を特に追求したい方へ]

[見た目を特に追求したい方へ]

自分のお口の状態や、受ける治療方針と似ている症例写真を見せてもらうと、治療後の状態が想像しやすくなり、質問もしやすくなったり、疑問点が解消しやすくなるかもしれません。
また、一般的にインプラント治療をした歯と両隣の歯の「歯茎のライン」が揃っていれば、見ための不自然さがないといわれています。
歯茎のラインを揃える治療が可能かどうか聞いておくとよいでしょう。

前歯のインプラント治療を受ける際の注意点

上顎の前歯は、顎の骨の厚みが少ないことが多いとされています。
歯周病や歯が抜けたまま長期間放っておく、合っていない入れ歯を長期間使い続けるなどそのほかの要因によってさらに骨が痩せてしまうこともありますので、インプラントをご検討の方は早めに受診しましょう。

被せ物(上部構造)の素材と費用


前歯のインプラント治療で使用される被せ物は、主に次のような種類があります。

>>詳しくは「インプラントの人工歯(被せ物)について」

■ネジやセメントで固定するタイプの被せ物(歯科医院でしか取り外しができない)

[金属を使わない被せ物]

ジルコニアセラミッククラウン…費用の相場9~20万円程度(1歯あたり)
被せ物の一番下にジルコニア、ジルコニアの上の部分にセラミックを焼き付けた人工ダイヤモンドの被せ物。
艶があり、自分の歯のような色調が再現できる。下記のセラミッククラウンよりも天然歯の色調が出しにくいため、奥歯で使用されることが多い。

オールセラミッククラウン…費用の相場7~17万円(1歯あたり)
すべてセラミックでできている被せ物。
艶があり、自分の歯のような色調が最も再現できる。
すべてセラミックでできているため比較的割れやすい。

ハイブリッドセラミッククラウン…費用の相場は4~12万円(1歯あたり)
セラミックとプラスチックを混ぜた被せ物。
自分の歯のような色調が再現できるが、経年的に色が変化することがある。インプラントの上部構造(被せ物)でなければ、保険で治療することも可能。

[金属を使う被せ物]

メタルボンド…費用の相場は5~15万円(1歯あたり)
金属の上にセラミックを焼き付けた被せ物。
透明感や色調はオールセラミックに比べて劣る。
金属を使用しているため、歯茎が黒ずむことがある。

■自分で取り外するタイプの人工歯(すべての歯がない場合)

オーバーデンチャー…費用の相場は20~35万円(インプラントを埋め入れるための費用は除く)
顎の骨に2~4本のインプラント(本数はお口の状態によって異なる)を埋め込み、プラスチックで作製した取り外し式の総入れ歯をインプラントで固定し安定させる方法。

※オーバーデンチャーは総入れ歯の費用によって価格が大きく異なる場合があります。

オーバーデンチャーについて詳しくはこちら

虫歯や歯周病によって歯を失った場合のインプラント治療は基本的に全額自己負担で治療を受ける「自由(自費)診療」です。
治療方法や材料、被せ物などの選択によって費用が異なりますので、担当の歯科医師とよくご相談ください。

>>インプラント治療は保険適用されません※一部適用あり

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生

歯科医師 古川雄亮 先生

国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。

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記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。