インプラント治療が失敗した時の対応について

インプラント治療の相談や初診の際に、質問する準備はできていますか?納得できる治療を受けるためには、インプラント治療について多少の知識を持っておくことも大切です。ここでは、治療を受ける前に確認しておきたい事項をご紹介します。

更新日:2021/12/02

■目次

  1. まず始めにインプラント治療とは…
  2. インプラント治療で使用する材料はどんなもの?
  3. ■インプラント体の材料について
  4. ■骨を移植する場合の材料について
  5. 治療が失敗した時の対応はどうなるの?
  6. 治療にかかる費用総額はいくら?
  7. ■インプラント治療以外にかかる費用
  8. ■メインテナンスの費用

まず始めにインプラント治療とは…

まず始めにインプラント治療とは…

歯科インプラントは、1本~すべての歯を失った場合に適応でき、顎の骨にインプラントを埋め入れる外科手術を伴う治療法です。インプラント治療は健康保険が適用されない自由診療(自費診療)となります。自由診療とは、歯科医師(歯科医院)が独自に決めた治療方法に対し、全額自己負担で治療を受けるものになります。費用は、取り扱うインプラントの種類や、医院の環境などによって異なるため、歯科医院によって差があります。また、同じ歯科医院で受ける治療であっても、お口やお身体の状態によって、治療内容や費用が異なることもあります。

>>保険診療と自由(保険外)診療について

インプラント治療で使用する材料はどんなもの?

■インプラント体の材料について

■インプラント体の材料について

歯科インプラントの種類は、世界中で100種類以上存在するとされており、日本国内では30種類以上のインプラントが治療で使われているようです。日本のインプラント治療は、厚生労働省が承認していないインプラントでも、歯科医師が治療の全責任を持つことを厚生労働省に示せば、国内で使用承認がない諸外国のインプラントでも独自で輸入して治療に使うことができます。インプラントは、種類によって付け外す器具が異なります。国内シェアが少ないものは、治療した歯科医院へすぐに行けないなどのトラブルが起きたときに、他の歯科医院で治療がまったくできないことも考えられます。そのため、治療で使用するインプラントの種類を聞き、国内でどの程度使われているのか確認する必要があります。

【ちょっとアドバイス】
海外へ行く機会が多い方は、滞在することの多い場所でもシェアのあるインプラントを検討されるとよいでしょう。

■骨を移植する場合の材料について

■骨を移植する場合の材料について

顎の骨がなんらかの理由で痩せて(吸収して)しまい、そのままの状態ではインプラントを埋め入れるスペースが足りないことがあります。その場合は、骨を増やす手術(ボーングラフト)を事前に行うか、インプラントを埋め入れるのと同時に行います。その際に使用する移植骨には、自分自身の骨、もしくは人工骨(既製品)があり、人工骨には、牛由来のものや、植物由来のもの、他人の骨などがあり、歯科医院によって取り扱ってるものは様々です。インプラントと同様に、移植骨も国内で使用承認がない諸外国のものでも独自で輸入して治療に使うことができます。感染によるトラブルを回避するために、念のためどのような骨を移植に使うのか確認しておくとよいでしょう。

治療が失敗した時の対応はどうなるの?

治療が失敗した時の対応はどうなるの?

インプラント治療は、顎の骨の中に埋め入れる外科手術を行う際に、ごく稀に神経を損傷する事故が起こることもあります。そのほかにも、インプラントを埋め入れた後に、顎の骨からインプラントが抜け落ちてしまうトラブルが発生することもあります。また、歯は一日のうちに何度も噛み合わせることや、食いしばることがありますので、自分自身の歯と同様に、インプラントに被せている人工歯が欠けたり、折れたりすることも考えられます。このようなトラブルの場合に、「どのように対応してもらえるのか」について確認をしておきましょう。

<質問の例>
□ 外科手術中にトラブルが起きた場合の対応について
□ 治療後にインプラントが抜け落ちた場合の対応について
□ 治療後に人工歯が破損した場合の対応について
□ それぞれの費用負担の有無について
負担額や保証などの重要な事項については、必ず書面で残してもらえるよう歯科医師に求めましょう。

【ちょっとアドバイス】
インプラントが抜け落ちる・破損などのトラブルが生じた際に、無料もしくは患者様が治療費の一部を負担してやり直しを行う「保証制度」を付与していることが多くなりました。保証内容(部品代だけの保証なのか、治療にかかるすべての費用を負担するのかなど)に関しては、歯科医院や提携している保証会社によって異なりますので、治療を始める前に確認しておきましょう。

治療にかかる費用総額はいくら?

■インプラント治療以外にかかる費用

インプラント治療以外にかかる費用について、見積書に記載されていないこともあります。

<見積もりに記載されていない事項の例>
□ 治療期間中の仮歯代
□ 抜歯代(歯が残っている場合のみ)
□ 診療を受けることで加算される「初診・再診料」
□ 治療計画を立てて指導や管理をおこなう「医学(指導)管理料」
そのほかにも発生する費用はないか、必ず確認しておきましょう。

インプラント治療にかかる費用(見積書)チェックリスト

■メインテナンスの費用

インプラントを長持ちさせるために、治療終了後に定期的にメインテナンスを受けることが必要です。メインテナンスのために一年のうち何回の通院が必要となるのか、その際の費用についても確認をしておきましょう。

歯科医院で行うメインテナンスとは?


インプラント治療を行った歯科医院とは長いお付き合いになります。担当の歯科医師またはスタッフの方としっかりとご相談できるようなところで、治療を進められることをお勧めします。

【PR】フィリップス ソニッケアー
歯科専門家使用率NO.1

フィリップス・ジャパン

あわせて読みたい記事

メディア運用会社について

メディカルネット

株式会社メディカルネット(東証グロース上場)は、より良い歯科医療環境の実現を目指し、インターネットを活用したサービスの提供にとどまらず、歯科医療を取り巻く全ての需要に対して課題解決を行っています。

当サイト「インプラントネット」を通して生活者に有益な医療情報を歯科治療の「理解」と「普及」をテーマに、自分に最適な歯科医院についての情報や、歯の基礎知識、インプラントなどの専門治療の説明など、生活者にとって有益な情報の提供を目指しています。

インプラント歯科医院を探すなら「インプラントネット」

インプラント治療を行なっている歯科医院を、全国から簡単に検索できます。お近くのインプラント歯科医院をお探しの場合にもぜひご活用ください。

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。