インプラントとは別物!「差し歯」の種類と保険について

インプラントと差し歯はよく似た治療ですが、この2つには大きな違いがあります。こちらのページでは、差し歯の治療について解説します。また、差し歯に使われる被せ物にはどんな種類があるかなどをご紹介します。

更新日:2020/01/09

インプラントとは別物!「差し歯」の種類と保険について

■目次

  1. 差し歯について
  2. 差し歯(被せ物)の種類
  3. 保険診療(レジン)
  4. 自由診療(セラミック)

差し歯について

よく誤解される事がある、インプラントと差し歯の違いについてご説明いたします。

人工歯根を骨に埋め込む
一般に差し歯と呼ばれているのは、歯の中に人工の歯のついた金属の土台を埋め込むものです。
インプラントが金属(チタン)の歯根を骨の中に埋め込むのに対して、差し歯は歯の根っこに金属の土台を埋め込みます。

差し歯は、歯の上の部分だけがなくなったときにできる処置です。
たまに「歯を抜いた所を差し歯にしてもらおうと思ったのですが…」と相談に来られる患者さんがいらっしゃるのですが、差し歯というのは、最低でも根が残っている状態でないと出来ません。残っている根や歯の一部に“差し込む”から、差し歯なのです。

ですから、根も含めて、歯そのもの全てを抜いてしまったら、差し込む所が無いので、差し歯に出来ないのです。歯を抜いた所は、1ヶ月ほど経つと穴が無くなって、歯肉だけのいわゆる“土手”になります。そういった場合は、インプラント治療を行います。

また、差し歯とインプラント治療の大きな違いとして、差し歯は公的医療保険が適用できるのに対し、インプラントは基本的に自由診療であることもあります。

差し歯(被せ物)の種類

差し歯などの被せ物には、色々な種類があります。
「前歯を白い差し歯にする際、保険と自費があると言われました。」などという患者様もいらっしゃるのではないでしょうか。

保険診療の場合は、白い部分が「硬質レジン」という材質で出来たものを使用します。レジンというのは、プラスチックの一種で、「硬質プラスチック」といったニュアンスのものです。
自由診療の方は、お茶碗などの陶磁器と同じ「陶材(セラミック)」で出来ています。どちらにも、メリットとリスクがあります。

保険診療(レジン)

金属の被せ物ですが、表面に硬質レジン(プラスチック)を貼り付けて白くみせるものです。保険の適応範囲は前歯・犬歯のみなので、奥歯には適応されません。

メリット
・要はプラスチックですので、噛む時の衝撃を受けると、微妙に変形してくれるので割れにくい。
・保険が適用されるので費用を抑えられる。
リスク
・長年使用していると、歯ブラシなどにより、だんだん削れてくる。
・長年使用していると、少し黄ばんで来る。
・金属アレルギーのある方、またはアレルギーに不安のある方は不向きです。

その他、保険診療では、すべて金属で出来た被せ物(いわゆる「銀歯」と呼ばれるもの)もあります。

自由診療(セラミック)

金属の被せ物に、セラミックを焼きつけて白くみせるものです。インプラント治療でも使用されます。

メリット
・要は陶磁器ですので、 長年使用しても、歯ブラシ程度では、削れてこない。

リスク
・お茶碗などと同じく、“硬いが脆い”という特性がありますので、噛んだ時の衝撃に、ある程度までは耐えてくれるが、限界を超えた瞬間に割れる可能性がある。


その他、通常金属でできている土台の部分も全てセラミックでできた被せ物(オールセラミッククラウン)や、ブラスチックとセラミックの中間の素材でできたハイブリッドセラミッククラウンなどがあります。

被せ物には様々なタイプがありますが、患者様のお口の状態や御希望によって、どれが患者様にとって一番良いかを歯科医師としっかりとご相談されることが大切です。

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記事カテゴリ

①治療前にチェックしたい!インプラントの基礎知識

②安心してインプラント治療を進めるために

③インプラントとお金に関すること

④いろいろなインプラントの治療法

⑤インプラントの種類について

⑥インプラントと骨の関係性

⑧インプラントを長持ちさせるためのケア・メンテナンス

⑨インプラント治療に関わる専門家

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。