良い歯医者さんを探したい!インプラント治療ができる医院の見分け方

インプラント治療は高額であり、外科手術が必要な治療のため、良い歯科医院で治療を受けたいですよね。自分にとっての良い歯科医院とは何でしょう?希望する条件は人それぞれですので難しいように思えますが、探す際のポイントをご紹介します。

更新日:2020/12/01

良い歯医者さんを探したい!インプラント治療ができる医院の見分け方

■目次

  1. Q.インプラントってどこの歯医者でも受けられるの?
  2. インプラントセンターって何?
  3. 良い医院を探したい!
  4. どういう歯医者が良い歯医者?
  5. 自分に合った医院を選びましょう
  6. 患者さんが出来ること

Q.インプラントってどこの歯医者でも受けられるの?

A.インプラント手術を行うための設備が整っており、インプラント治療を行うための技術のある歯科医師が所属している歯科医院で受けることができます。インプラント治療を行なっている歯科医院は全体の約20%(15,000歯科医院)です。

インプラント治療を迷っている方、お悩みの方はまずはインプラント治療を受けることのできる歯科医院を探してみましょう。
歯科医院の看板やホームページには、一般歯科や矯正歯科、小児歯科、口腔外科など行うことのできる治療について記載されています。

その中でもインプラント治療を行っている歯科医院では「インプラント治療」や「インプラント」と記載がされています。

インプラントセンターって何?

近年、医院名に「インプラントセンター」と掲げている歯科医院も見かけられます。
このような歯科医院は治療を行っていることは確かですが、実は「インプラント科」や「インプラントセンター」といった表現は法律により制限されています。
法律に従って記載していない医院は、インプラント治療を行っていても、選ぶには適していない可能性が高いかもしれません。

「インプラントセンター」や「インプラント科」を問題なく掲げる場合には、
・医薬品医療機器等法によって承認されたインプラントを使用していること
・公的医療保険が適用されないこと
・治療にかかる費用が標準的な範囲であること
の3点が記載されている必要があります。
看板やホームページに上記3点の記載がない場合は歯科医院選びを考え直したほうが良いかもしれません。

また、正式な医院名のほかに併せて「インプラントセンター」と記載している医院もありますが、それも禁止されています。
(例)○○歯科医院・インプラントセンター

ただし、当該医療機関が提供する医療の一部を担当する部門名として患者向けに院内掲 示しているものをそのままウェブサイトに掲載している場合等には、原則として、内容が 誇大なものとして扱わないこと。 (引用:厚生労働省 医療広告ガイドライン

と定められていますので、すべての「インプラントセンター」と表記されている歯科医院が法律を守らずに表記しているわけではありません。

良い医院を探したい!

歯科医院に限らず、なるべく良い病院に通院したいと思っている患者さんはたくさんいます。
通常の虫歯や歯周病などの治療でもいい歯科医院に通院したいと考えるかと思いますが、特にインプラントのように外科手術が必要で、しかも治療費が高い場合、失敗したくないという想いからより良い歯科医院への通院を希望することは当然だと思います。

現在では口コミやインターネットでの情報収集によってほかの患者さんからの評価を見聞きすることも出来ますが、あくまでそれは参考として考えましょう。

インターネット上の情報は、信憑性の判断が難しく、すべての情報が正しいとは残念ながら言えません。同業者による悪い口コミ投稿のケースもあります。

誰でも書き込むことのできる口コミではいわゆるサクラや偽の口コミがないとは限りません。
口コミを見る場合は、口コミの掲載基準を確認してみたり、管理がどのように行われているのかなど、情報の正確性もチェックしてみてください。

どういう歯医者が良い歯医者?

腕が良い、治療費が安い、寄り添った対応をしてくれるなど患者さんによって希望する条件は様々でしょう。
良い歯科医院という定義はとても難しいと思います。
また、歯科医院によって得意とする治療が異なるため、受けたい治療によって良い歯科医院は変わってきます。

ですが、患者さんのことを第一に考えて治療を進めてくれることが、治療を受けるうえで非常に大切なポイントです。
また、同じ治療を同じ技術力で行う歯科医院があった場合、大切なのは歯科医師との関係性(相性)となってくるのではないでしょうか。
納得する説明をしてくれる、話をよく聞いてくれるなど不安なく歯科治療を受けることができるということは重要といえます。

歯科医師や歯科医院のスタッフとの関係性や相性はヒトによってさまざまなため、インターネットや口コミの情報だけで判断せず、ご自身で1度通院してみましょう。
もしかしたら1件でとても良い歯科医院に出会いがあるかもしれませんし、何件も回る方も居るかもしれません。
何件も回ると費用の負担は発生してしまいますが、その後インプラント治療にかかる費用はそれ以上に高額です。
高額な治療費を払って不安を抱えたまま治療を受けるよりも、最初に良い歯科医院を見つけることで、治療をスムーズに受けることができるでしょう。

自分に合った医院を選びましょう

インプラント治療を行っている歯科医院で気になるところを見つけたら、まずは実際に予約をして行ってみましょう。
虫歯の治療などとは異なり、インプラント治療は最初には必ずカウンセリングや検査ががありますので、そこで担当となる歯科医師とよく話をしてみましょう。
インプラント治療の担当歯科医師と初回のカウンセリングの医師が異なる場合は、担当歯科医師と話す機会を設けてもらうと良いでしょう。
その際にカウンセリング内容や歯科医師との会話で自分が納得できない部分があった場合は、他の医院へ行ってみることも大切です。

納得できないまま治療を開始してしまうことがないように注意してください。
その場で契約やサインを求められた場合も、断って帰宅しても何も問題はありません。
焦って契約してしまわないようにしましょう。

また、複数の医院で話を聞くことは歯科医師、歯科医院にとってはよくあることです。
通院している医院や、治療を希望する医院以外でカウンセリング(セカンドオピニオン)を受けることを躊躇う患者さんもいらっしゃいますが、複数の医院でセカンドオピニオンを受けることは患者さんの権利です。
セカンドオピニオンは治療を受ける医師を変えることではなく、「患者さんがより良いと思える治療を受けるためにほかの(主治医以外の)医師の意見を聞くこと」です。

主治医である医師の治療方法を疑っているようで言い出しにくい、と思うかもしれませんが、インフォームド・コンセントと呼ばれる「治療法を決定するのは治療をうける患者さん自身やその家族」であるという考え方に基づいて考えると、患者さんは少しでも多くの知識、意見を聞いてから決定したいと考えるのが普通であり、何も問題はありません。
インフォームド・コンセントに関わる事項については医療法で定められており、医師は患者さんに治療方法について適切に説明を行い、患者さんの理解を得る努力をしなければならないと決められています。
セカンドオピニオンを否定することは患者さんの理解を得る努力を怠っていると判断される可能性もあり、医師は患者さんがセカンドオピニオンを受けることを妨害することはできません。
インフォームド・コンセントの考え方が強いアメリカでは、初回診断時に「セカンドオピニオンを受けますか?」と医師側から聞かれることも多いといわれるほど、世界的に見ても普通のことなのです。

インプラント治療のセカンドオピニオンを受けると、歯科医院によって治療方針が異なるため、違う提案をされ治療に迷ってしまうこともありますが、担当医や希望する医院の意見と同じ見解を聞くことができた場合には、治療を受ける歯科医院を決定できたり、治療を受ける背中を押してもらえるかもしれません。

患者さんが出来ること

患者さんが良い歯科医院を探すのと同じように、歯科医院側も良い患者さんに来てほしいと思っていることでしょう。
良いと思える医院にめぐり合えたら、お互いに気持ちよく治療を進められるよう、患者さんにも注意してみていただきたいポイントがあります。
歯科医院側にとって嫌な患者さんになってしまうと、患者さんにとっていくら良い歯科医院でも、気持ちよくスムーズに治療を受けられなくなってしまう可能性があります。

歯科医院は患者さんを好き嫌いで選ぶことは原則禁止されています。
ですが、患者さんも、歯科医院だから治療を行うのは当然、と思ってしまわずに、歯科治療を受ける時には患者さんと歯科医師や歯科衛生士、歯科医院のスタッフなどヒトとヒトとの人間関係があることを踏まえておくことで、気持ちよく治療を受けられるかもしれません。

患者さんに気を付けていただきたいポイントとして
・歯科医院(歯科医師)からの注意事項を守る
・分からないこと、不安なことは聞く
・診療予約を無断キャンセルしない
・遅刻をしない
・希望する治療がある場合は先に相談する
などがあります。
治療を受けるときに服装や髪型、リップなどのお化粧について歯科医院側から指示があれば治療をするにあたって必要な指示かもしれません。指示に従って診療室に入れるようにしておきましょう。必要ない指示に感じられた場合は無視するのではなく、歯科医師やスタッフに理由を聞いてみるとよいでしょう。

また、歯科医院で綺麗にしてもらおうと歯磨きを怠ってしまう方も稀にいますが、歯磨きを怠ると歯茎が腫れて出血してしまったり、汚れが治療の邪魔をして治療がスムーズに進まなくなる可能性があります。
歯科医院に通っている間もていねいに歯磨きをすることで、治療がスムーズに進むかもしれませんね。

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。

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記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。