インプラント治療が向いている人、向かない人 特徴5選!

インプラント治療には、メリットとデメリットの双方が存在します。
デメリットのうちの一つに、「人によって向き不向きが存在する」という点があります。

すなわち、患者さんによってインプラント治療が可能な人と、そうでない人に分かれるということです。

では、インプラント治療が向いているか、向いていないかを分けるポイントは、いったいどこにあるのでしょうか。

更新日:2021/06/16

インプラント治療が向いている人、向かない人 特徴5選!

■目次

  1. インプラント治療が向いている人5選
  2. インプラント治療が向いていない人5選
  3. インプラント治療ができないかも?
  4. 今からでもできる!インプラントが向いている人になるために
  5. まとめ

インプラント治療が向いている人5選

残っている歯を削りたくない人

歯を削る

入れ歯やブリッジなどの被せ物の治療では少なからず自分自身の歯を削る必要がありますが、インプラント治療では基本的に歯を削る必要がありません。

治療のためでも歯は削るほど強度が劣るようになり、負担が大きくなり別途治療が必要になるケースも少なくありません。

そのため、健康な自分自身の歯を少しでも良い状態で残しておきたい人にはインプラントがおすすめです。

入れ歯を使いたくない人・合わなかった人

入れ歯

入れ歯を使うことは避けたい、という人や、入れ歯を使って見たけれど吐き気や違和感が強く使用を続けることができなかった、食事を十分に楽しむことができなかったという人にはインプラント治療が適しているといえるでしょう。

インプラントは使用感が天然の歯に近いため、入れ歯に悩まされる心配が少なくてすみますよ。

また、入れ歯は毎日取り外して清掃する必要がありますが、インプラントは固定式のものもあるため、旅行や出張など外出が多い方にも適しているといえるでしょう。

日常生活において、歯並びや見た目に気を使う必要がある人

審美面を気にする必要のある業種に就いている人や、スポーツで歯を食いしばることが多い人にとっても、インプラントは適した治療法となります。

また、入れ歯や歯がない状態では隙間から音が漏れてしまいますが、インプラントでは天然歯に近いため発音への影響が少なく、発音が重要となる職業の人にとっても良い選択肢かもしれません。

歯を失ったのが初めての人

歯の模型

外傷ややむを得ない理由で1本だけ抜歯が必要となり、ほかの歯は抜歯の必要や治療の必要がない場合、インプラント治療はメリットが多くあります。

上記でご紹介したようにほかの歯を削らなくて済むほか、入れ歯よりも噛みやすく、見た目も天然歯と変わらないほどです。

ブリッジでは、失った歯の前後の歯に噛み合わせなどの負荷がかかるため、その後の再治療が必要になったり、最悪抜歯に繋がるケースがありますが、インプラントであれば自立した1本の歯となるため、周りの歯への負担も減らすことができますよ。

歯科への通院を継続して行える人

インプラント治療は手術をして終わりというわけではなく、その後のメンテナンスや、お口の中の衛生状態の維持も必要です。

そのため、日常的な習慣として歯磨きがあり、定期健診への通院が可能であればインプラントをより良い状態で保つことができます。

また、インプラントのトラブルが起きた際も早期発見・治療が必要であるため、インプラント治療後の通院ができるかどうかもチェックしましょう。

インプラント治療が向いていない人5選

骨粗鬆症の患者さん

骨粗鬆症

骨粗鬆症は骨の密度が低くなり、骨質が低下しているといえる状態です。

骨粗鬆症でもインプラントは可能ですが、飲んでいる薬(ビスホスホネート系製剤など)によっては顎の骨が壊死するリスクが高かったり、術後のインプラントの定着の予後が悪くなるケースがあり、注意が必要です。

インプラント治療を行う歯科医師と、骨粗鬆症の治療の担当医とよく相談をして治療を行う必要があります。

糖尿病、心筋梗塞、重い全身疾患のある人

心筋梗塞

糖尿病によって血糖値のコントロールが難しくなっている人や、高血圧・心臓病・肝臓病・腎臓病といった病気を患っている人は、インプラント治療に伴うリスクが高まります。

ただ、糖尿病であっても血糖値コントロールがうまくできているケースなど、場合によってはインプラント治療が可能となるケースもあります。

かかりつけの内科医と話し合ったうえで、ご自身がインプラント治療が可能なケースにあたるか否かを判別しましょう。

外科処置が難しい人

問診表

インプラントは外科手術を伴う治療法です。

そのため、持病の影響で外科手術を受けることを主治医から止められている場合は、当然ながらインプラント治療は不可能となります。

また、外科手術に対する強い恐怖感や抵抗感がある方も、インプラントには不向きと言えるでしょう。

妊娠中の人・年齢が20歳以下、もしくは85歳以上の人

顎や歯の成長途中にある人や、手術や継続的な定期検診が難しい可能性がある高齢者の人は、インプラント治療を避けたほうがよいとされます。

また、妊娠中の人は体調が不安定になるため、治療は安定期に行うか、出産後に行うほうが安心といわれています。

治療後の定期健診を継続するのが難しい人

インプラント治療は手術時だけでなく、その後のメンテナンスも重要となります。

そのため、定期検診を継続して行い、クリーニングなどの処置を受ける必要があります。

その定期健診を受けることが難しい事情がある場合は、術後のことを考えるとインプラントには不向きと言えます。

インプラント治療ができないかも?

先ほど紹介した「インプラント治療に向いている人」に当てはまる場合であっても、以下に紹介する2例のように、インプラント治療ができないケースも存在します。

歯磨きの習慣がない人

インプラントは虫歯や歯周病にはなりませんが、お口の中が清潔に保たれていないと歯周病と似ている「インプラント周囲炎」をおこすことがあります。

インプラント周囲炎は最悪の場合インプラントの撤去が必要となり、注意が必要です。

歯磨きの習慣がなかったり、継続的に歯磨きを行えない人はインプラント治療の前に歯磨きの習慣を付けましょう。

喫煙する人

煙草に含まれるニコチンは、歯ぐきの中の毛細血管を収縮させ、血液の巡りを悪くしてしまいます。

その影響で、インプラントと骨の結合を阻害したり、インプラント周囲炎を引き起こす危険性が出てくるため、禁煙を指示されるケースもあります。

今からでもできる!インプラントが向いている人になるために

インプラントが向いていないといわれる理由はさまざまであり、全身疾患などすぐには改善することができない問題もあります。

その場合はより安心・安全に治療を受けるための方法を主治医と相談し、計画的に治療を行うことでインプラント治療を目指してみてはいかがでしょうか。

一方で、喫煙など患者さん自身の行動によって、「インプラントに向いていない」状態の場合は行動改善を目指してみましょう。

例えば、歯磨きを継続して行えない場合は、歯科医院で正しい歯磨きについて指導を受けてみてはいかがでしょうか。

間違った歯磨きによって時間が余分にかかったり、汚れが綺麗に除去できず痛みや辛さを感じてしまっているかもしれません。

また、ニコチン依存症によって禁煙が難しい場合は、医院にかかって治療を行う「禁煙外来」を利用することもできますよ。

自分は向いていないからとインプラント治療を諦めてしまう必要はありません。

まとめ

インプラント治療に向いている理由、向かない理由は、患者さんによってさまざまです。

現時点ではインプラント治療の対応でなくとも、その後の行動や治療法によって変わるかもしれません。
また、糖尿病などでインプラント治療に向いていない要因があったとしても、主治医と相談して適切な対応をとることで、インプラント治療が可能となる場合もあります。

インプラント治療にお悩みの場合は、まずは治療を受けたいと思う歯科医院で相談してみましょう。

そのうえで不安に思っていることや、見直すべき点を歯科医師と一緒に確認し、安心・安全にインプラント治療を受けてみてくださいね。

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。

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記事カテゴリ

①治療前にチェックしたい!インプラントの基礎知識

②安心してインプラント治療を進めるために

③インプラントとお金に関すること

④いろいろなインプラントの治療法

⑤インプラントの種類について

⑥インプラントと骨の関係性

⑧インプラントを長持ちさせるためのケア・メンテナンス

⑨インプラント治療に関わる専門家

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。