インプラント治療は痛い?手術時間や身体への負担は?

手術が必要なインプラント治療ですが、手術に掛かる時間や、手術での痛み、身体への負担が気になる方もいるのではないでしょうか?手術の方法や、症状によっても違ってきますが、少しでも目安として参考にして、治療を受けるかを決めたり、手術前の不安解消に役立ててみてください。

更新日:2020/12/22

■目次

  1. Q1:手術時間はどのくらいかかりますか?
  2. Q2:痛みはどのくらいですか?
  3. Q3:インプラントの成功率はどのくらい?
  4. Q4:インプラント治療の身体への負担はどのくらい?

Q1:手術時間はどのくらいかかりますか?

A:インプラントを埋め込む方法や、埋め込むインプラントの数によって異なります。
インプラントを埋め込む手術の際に、一部を歯茎の外に出しておくことによって歯茎を切る外科手術を1度で済ませる「1回法」の場合、1本あたり15~20分程度です。
本数が増えると1本あたり10分程度長くなります。

インプラントを埋め込む手術の際に、1回目の手術で埋め込んだインプラントを歯茎で完全に覆い、2回目の手術で歯茎を再度切り開く2回手術を必要とする「2回法」では1本あたり10~25分程度かかります。

埋め込みにかかる時間は1回法2回法ともに大きく変わりませんが、歯茎を開いたり閉じたりする時間や麻酔の範囲が広くなることによって時間が大きく異なります。
また、インプラントを埋め込む部分が異なる場合、2か所に麻酔を行ったり、歯茎の処置を行うことが必要になるため時間が長くかかる傾向にあります。
インプラントを埋め込むための骨が不足しており、骨を増やす手術を同時に行う場合は治療時間が長時間になる場合もあります。

インプラント治療の手術時間について詳しくはこちら

ポイント:手術時間は短いほうが良い
外科手術と聞くと長い時間の手術を想像しがちですが、インプラントを埋め込む外科手術は全身麻酔でもなければ入院も必要ありません。
長時間の手術は、患者さんへの身体への負担が大きく、トラブルを引き起こす可能性が高まるため、短い時間での外科手術が推奨されています。長時間になる場合、静脈内鎮静法という麻酔をかけることで無意識に近いリラックスした状態で治療を受けることも可能です。
歯科医院ではCT機械の導入やレントゲンの撮影など、短時間でインプラント埋入手術が行えるよう事前に工夫を行うのが一般的です。

Q2:痛みはどのくらいですか?

A:手術中また術後の痛みを心配する人も多いと思います。

インプラント治療は全身麻酔では行いませんが、麻酔をしないわけではありません。
局所麻酔と呼ばれる、部分的な麻酔を使用して行います。
麻酔については個人差があるため効きが悪いこともありますが、そういう場合は麻酔を足すことによってしっかりと麻酔を効かせることができます。
痛みを我慢したまま手術を受けるということはありませんので、怖がらず、リラックスして手術を受けて下さい。
緊張していると麻酔で気分が悪くなったり、痙攣を引き起こす可能性もありますので、不安な場合は担当医に質問し、不安をなくした状態でインプラント埋入手術を受けましょう。

Q3:インプラントの成功率はどのくらい?

A:インプラントが成功するというのはインプラントを埋め込む手術の成功だけを指すわけではありません。術後の経過がよく、骨としっかり結合し機能して初めて、インプラントが成功したといえるのです。
そのためにはオーラルケアをしっかり続けていないと、手術が成功してもインプラント治療は失敗になってしまいます。

歯科医院によって成功率が異なるのは、使用しているインプラントメーカーの違いや、術者の技術のほかに、インプラントを埋め込んだ後に患者さんがどの程度メンテナンスにきちんと通っているかどうか、インプラントのケアを行っているかによっても左右されます(成功率を最も左右するのは、術者のインプラント手術の経験数とも言われています)。

とはいえ成功率が気になるのは患者さんにとって当然のことです。一般的なインプラントの成功率について、とある研究結果も示されていますので、詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

インプラント埋め込み手術の成功率、インプラントと骨の結合率も大切ですが、万が一インプラントが骨と定着せず失敗してしまった場合のその後の治療も大切です。
インプラントは基本的に自由診療の治療のため、失敗してしまった場合の保証や治療費は歯科医院によって異なります。
失敗しないことが1番ですが、念のため万が一の時の歯科医院の対応も事前に確認しておきましょう。

Q4:インプラント治療の身体への負担はどのくらい?

A:インプラントを埋め込む手術は短時間で完了するため、身体への負担は少ないといえるでしょう。
治療時間は一般的な虫歯治療と同じ程度か少し長め程度ですむことがほとんどです。
また、使用する麻酔も一般的な虫歯治療に使われる麻酔と同じものであり、身体への負担はほとんどないといわれています。

しかし、長時間同じ体勢でいることが苦痛な方や、骨を増やす手術が必要で治療時間が長時間になる場合、All-on-4(オールオンフォー)治療で仮歯の作成や複数本のインプラントの埋め込みを行うため長時間治療時間がかかる場合は、それに伴い身体への負担も大きくなります。
手術の時間がどの程度かかるのか、事前に歯科医師に確認してみるとよいでしょう。

また、身体への負担を減らすために手術当日はなるべく締め付けの少ない楽な格好にすることで、手術中の身体的ストレスを軽減することができます。髪型も頭の下のほうや邪魔にならないところで結ぶことで頭の位置を安定させることができ、余分な体力の消耗を防ぐことができるでしょう。

インプラント治療に限らず、歯科治療に恐怖心が強く、精神的ストレスを強く感じる患者さんには「静脈内鎮静法」という麻酔によりリラックスした状態で受けることもできます。こちらはすべての歯科医院で受けることのできる治療法ではありませんが、精神的なストレスが心配な方は、静脈内鎮静法を取り扱っている歯科医院で治療を受けることを検討してみてはいかがでしょうか。

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。

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記事カテゴリ

①治療前にチェックしたい!インプラントの基礎知識

②安心してインプラント治療を進めるために

③インプラントとお金に関すること

④いろいろなインプラントの治療法

⑤インプラントの種類について

⑥インプラントと骨の関係性

⑧インプラントを長持ちさせるためのケア・メンテナンス

⑨インプラント治療に関わる専門家

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。