副鼻腔炎の原因、それはインプラントが原因かも?


インプラントの治療後に鼻づまりが起こっていたり、顔に痛みを感じていたりする方もいらっしゃるのではないでしょうか。

もしかしたら、副鼻腔炎を発症しているかもしれません。
副鼻腔炎はインプラントが原因となることもあるのです。
一体どんな病気なのか、またどのようにインプラントと関係しているのかなどをご紹介します。

更新日:2021/11/15

副鼻腔炎 インプラント トラブル

■目次

  1. 副鼻腔炎ってどんな病気?
  2. 副鼻腔炎とは
  3. 副鼻腔炎の症状
  4. 副鼻腔炎とインプラントにどんな関係があるの?
  5. 副鼻腔炎は虫歯や歯周病が原因で起こることもある
  6. まとめ

副鼻腔炎ってどんな病気?

副鼻腔炎とは

鼻の横や口の上のあたりには副鼻腔(ふくびくう)という骨の空洞があります。、合計4つあって、前頭洞(ぜんとうどう)・篩骨洞(しこつどう)・上顎洞(じょうがくどう)・蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)があります。

副鼻腔は、顔の骨と頭蓋骨の重さを減らす、骨の強度と形を維持する、顔への衝撃を減らすなどの役割があると考えられています。

この副鼻腔に炎症が起きている状態が副鼻腔炎です。多くの場合、風邪やアレルギーをきっかけに炎症が起こりますが、上の奥歯の虫歯が原因で炎症が起こることがあります。主な所見として、鼻詰まりや黄色い鼻水が出ることです。3ヶ月以上にわたって続く副鼻腔炎は「慢性副鼻腔炎」、いわゆる「蓄膿症」と診断されるのです。

また、副鼻腔炎の中で最も起こりやすいのが上顎洞に炎症が起こっているもので、「上顎洞炎」と呼びます。風邪などによって引き起こされるものは「鼻性上顎洞炎」、虫歯などお口の中の病気が原因となって起こるものは「歯性上顎洞炎(しせいじょうがくどうえん)」といいます。

副鼻腔炎の症状

副鼻腔炎によって起こる主な症状は以下の通りです。

・鼻づまり
・黄色や緑色の鼻水や膿が出る
・咳やたんが出る
・頭が重い、痛い
・顔が痛い
・口臭 など
※歯性副鼻腔炎の場合、片方の鼻づまりや鼻水が所見としてみられることが多いです。

副鼻腔炎とインプラントにどんな関係があるの?

鼻の病気である副鼻腔炎と、お口の中のインプラントは関係がないように感じられます。しかし、実際にインプラントが原因で副鼻腔炎になった患者さんもいるのです。

インプラントに関連して副鼻腔炎を引き起こすケースは、大きく二種類あります。

一つ目は、インプラントを上顎に入れるとき、副鼻腔の一つである上顎洞の底の骨が薄い場合には、インプラント体を固定することができません。そこで、インプラント体を入れる前に、骨を増やすための治療を行うのです。この治療中に、上顎洞の粘膜が破れたり傷ついたりすることがあり、傷ついた粘膜に細菌感染が起こって起こるケースです。

インプラントによって副鼻腔炎が生じるもう一つのケースは、インプラントを実際に埋め込む手術の際に起こるものです。ドリルやインプラント体が上顎洞の粘膜を突き抜けてしまった場合に、細菌感染を起こして副鼻腔炎が生じることがあります。粘膜を少し傷つけた場合と比べると、粘膜を突き抜けてしまった場合の方が副鼻腔炎になるリスクは一般的に高くなる傾向です。

また、インプラントが上顎洞の粘膜を突き抜けている場合には、一度除去して再度きちんと埋め込む必要があります。

副鼻腔炎は虫歯や歯周病が原因で起こることもある

インプラントの治療が原因となるだけでなく、虫歯や歯周病といったお口の中の病気によって、副鼻腔炎が生じることも。具体的には、上顎の虫歯が歯の根っこの先端まで達したり、歯周病が歯の根っこ付近まで進行することで上顎洞に虫歯菌や歯周病菌が侵入してしまうことで細菌感染が生じて副鼻腔炎となります。

歯性副鼻腔炎の原因となる歯の治療が必要となり、もしも虫歯や歯周病が治せないほど進行している場合には、歯根の一部を切除することや、歯を抜くこともあるでしょう。

まとめ

副鼻腔炎は、風邪やアレルギーによってだけでなく、歯が原因で発症することもあります。もしも鼻がつまることに加えて顔や頭が痛いなどの症状がある、以前にインプラントの治療を受けたことがある方は、歯科医院や耳鼻科を受診するようにしましょう。

インプラント体が上顎洞の粘膜を突き抜けているケースもあり、この場合には副鼻腔炎を治すためにも再度インプラント手術を行う必要性があります。

記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。

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記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。