「The Formula for Predictable Implant Success」 - 第25回米国インプラント学術大会2010

会場内の様子
会場内の様子

世界最大級のインプラント学会 第25回 Academy of Osseointegration (米国インプラント学術大会)

2010年3月4日(木)から6日(土)の3日間、アメリカ合衆国・オーランドにおいて、25回目となる米国インプラント学術大会『Academy of Osseointegration』が開催されました。

『Academy of Osseointegration』は、アメリカを中心として毎年行われているインプラント治療の学会で、世界で約70カ国、会員数が6000人を超える世界最大級の歯科学会です。

同学会は、毎回異なる都市で行われますが、今年はフロリダ州ディズニーワールドの中で開催されました。世界各国から約3600人ほどの歯科医師や歯科従事者が参加されました。

米国インプラント学術大会のHPはこちら → http://www.osseo.org/

会場内の様子
会場内の様子

今回は”The Formula for Predictable Implant Success(予後の良いインプラントのための治療法)”をメインテーマに開催され、過去25年間で学んだことと、現在の技術との予測結果を達成するためのアプローチについての講演が行われました。講演ではたくさんの症例写真や動画、数値データを使い最新の技術が発表され、満席のため通路で拝聴する人もいるほどドクター達は熱心に耳を傾けていました。

また、メーカー主催で、コンピュータ技術を駆使した3Dイメージによる治療シミュレーションや、手術のナビゲーション技術についての実習プログラムも行われていました。

学会の後半では、インプラント治療による失敗から得た、修復への審美的な細かい技術や治療プランについて詳しく発表されていることに加え、その患者様の置かれている状況や気持ちなどについてもあげられており、親身になって治療に当たるドクター達がとても印象的でした。

オープニングシンポジウム

インプラント治療と審美的に重要な部分における治療方法

コーポレートフォーラム

各メーカーによるインプラントを用いた審美的な症例報告

ワークショップ

各メーカーが様々な症例を紹介

ポスターセッション

世界各国からエントリーされたドクターが10分間ずつ症例を発表

失敗症例集

合併症やその他治療のリカバリーケース

クロージングシンポジウム

予後の良いインプラントのための治療法

会場の通路や展示会場の近くでは、所属会員による多様な臨床研究・学術報告の展示(ポスターセッション)が行われていました。足を止め見入っているドクターが多く、その発表の素晴らしさがうかがえました。

さらに講演のほか、展示会場では、インプラント関連企業が展示販売を行っていました。アメリカでの開催でしたが、ヨーロッパをはじめアジアの企業も出展しており、世界各国から約200社が出展していました。 新製品や機材の他、患者様へインプラント治療を理解しいただけるようなサービスソフトの展示もされており、各社のブースでは医師とメーカーの方たちが熱心に質疑をされていました。

今回発表のあったPiezo Surgeryというものは、日本でも昨年3月より使用されているそうで、インプラント埋入時の発熱や振動による骨への負担を大幅に軽減できるマシンであるとのことで期待出来そうな感触を得ました。このような進んだ技術により、日本の患者様が益々恩恵を受けられる時代が来ることを期待したいと思います。

講演中の様子
講演中の様子

AO学術大会に参加して

今回のAO学術大会を通して、歯科インプラントの技術・情報は、少しずつではありますが常に進んでいるのだと感じました。また、これらの貴重な情報を我々や臨床医の方々はAOに参加すれば自ら研究することなく得ることが出来るのはすばらしいことだと思いました。逆に申しますと、常に知識のアップデートを意識していないと時代の進歩においていかれると感じました。

AO学術大会は、インプラントという一つの治療の進歩を目的として口腔外科、補綴、歯周病、矯正などの複数の分野の専門家や一般臨床医や研究者が参加するすばらしい学会でした。一人でも多くの日本のドクターが、このような場を通して研鑽を積み、積極的に情報共有を行うことで、日本のインプラント治療が発展していくことを願います。

また、今回の参加は、「インプラントネット」にとってもアメリカのみならず世界中のインプラントに関連した新しい知識に出会う素晴らしいチャンスとなりました。これからも、最適・最新のインプラント歯科治療の情報を発信し、インプラント歯科治療の理解と普及に努めて参ります。

レポート:インプラントネット事務局