永久歯がなくなった!「第二の永久歯」インプラント治療

事故などによるケガで歯が抜けてしまった、噛む力が強くて歯根が割れてしまったなど、歯を大切にしていても抜歯をしなければいけない残念なケース。

でも、入れ歯やブリッジをお口に入れるのに抵抗がありますよね。
できる限り、自分自身の歯に近付けたい。

そんな方におすすめなのが「第二の永久歯」と呼ばれるインプラント治療です。

この記事では「第二の永久歯」、インプラント治療がおすすめされる理由や、治療をせずに放置してしまった場合の影響などについてご説明します。

更新日:2021/07/01

インプラントの見本

■目次

  1. 「第二の永久歯」とは?
  2. インプラントが「第二の永久歯」と呼ばれる理由
  3. 永久歯が欠損したまま放置するのは危険!
  4. 永久歯欠損の治療にインプラントがおすすめされるのはなぜ?
  5. まとめ

「第二の永久歯」とは?

永久歯のイメージ画像

永久歯とは子供の歯である乳歯が抜けた後に生えてくる歯のことで、ヒトの永久歯は生涯に1本だけ。
残念ながら生え変わることはありません。

そのため、なんらかの理由で歯を失った後は入れ歯やブリッジで失ってしまった歯を補う治療が行われてきました。

しかし、入れ歯は使用感が悪かったり、見た目に影響を及ぼしてしまうことも。
ブリッジでは土台となる自分自身の歯に負担がかかってしまいます。

そんなデメリットを解消し、長期間自分自身の歯のように噛むことができる治療が「第二の永久歯」と呼ばれるインプラント治療です。

インプラントが「第二の永久歯」と呼ばれる理由

インプラントのモデル画像

なぜ、インプラントは「第二の永久歯」と呼ばれるのでしょうか?

インプラントには、入れ歯やブリッジにはない特殊な構造があります。
それが、インプラント体と呼ばれる部位です。

インプラント体は、自分自身の歯でいう歯根の役割を担うもので、顎骨に埋め込んで固定します。

これにより、自分自身の歯と同じような見た目で、同じように噛むことができるのです。

入れ歯では金属のバネが見えてしまったり、支える歯や歯茎に負担がかかるため自分自身の歯と同じように噛むことは難しいでしょう。

入れ歯と歯茎の間に食べ物が挟まって美味しく食べられない、安定しなくて痛みがある、痛くて硬いものが噛めないなどの入れ歯のデメリットも、入れ歯用グッズの広告などで有名ですね。

インプラントを使用した自然な口元の女性

インプラントは人工の歯根が土台となるので、人工歯を取り付けても自然な見た目です。
顎の骨に埋め込むインプラント体も、骨と結合して安定するため入れ歯のような心配はありません。

また、人工歯(インプラントにつける白い歯)の素材は天然歯のような透明感のあるものを選択すれば、治療をしたとは気付かれないくらい自然にすることができます。

機能の面でも、見た目の面でも自分自身の永久歯と同じような状態にできることから、インプラントは第二の永久歯と呼ばれているのです。

永久歯が欠損したまま放置するのは危険!

天然歯の欠損、抜歯

歯がなくなった後は、失った歯をなんらかの治療によって補うことが必要です。

それでは、もし入れ歯もブリッジもインプラントもせず、歯が抜けたまま放置したらどうなるのでしょうか?

ヒトは食べ物を食べるとき、顎にかかる負担をすべての歯でバランスよく分散しています。

例えば、奥歯がすべてなくなってしまったと考えてみてください。
奥歯がすべてなければ、奥歯と分担していたはずの食事を噛む力など歯にかかる負担はすべて前歯にかかってしまいますね。

歯を1本失った場合も同じです。
失った歯にかかっていた力が、ほかの歯にかかるようになるのです。

そうすると、今度は失った歯の分の負担が増えたほかの歯がダメージを負ってしまい治療が必要になるという、悪循環に陥ります。

美しい歯、口元を意識している女性

また、歯並びにも影響が出ます。
歯は空いているスペースに移動する特徴があるため、歯が抜けたままにしていると隣の歯が倒れてきたり、噛み合っていた歯が伸びてきたりしてしまいます。

歯並びが悪くなって見た目が劣り、噛み合わせに悪い影響を及ぼすほか、歯磨きが不十分で歯垢が付着しやすくなると虫歯や歯周病へとつながるかもしれません。

周りの歯が移動してしまったためにインプラント、入れ歯、ブリッジの治療のためのスペースが確保できず、治療が大掛かりになってしまうことも。

このほか、歯がない部分から空気が漏れて発音がしにくくなるなど、歯がなくなったままにしておくことはあらゆるデメリットがあるのです。

永久歯欠損の治療にインプラントがおすすめされるのはなぜ?

インプラント模型を用いた患者への説明

インプラント治療は、上記でご紹介したように「自分自身の歯のように噛める」「見た目が自然」といった特徴があります。

入れ歯が痛くて食べにくい、違和感が強いといったデメリットが解消され、よりよい歯を補う治療と言えるでしょう。

それに加え、永久歯を失った際にインプラントがおすすめされる1番の理由は、ほかの歯に負担をかけずにすむ、ということではないでしょうか。

それはすなわち、ほかの歯を守ることができる、ということです。

ブリッジ治療では、土台となる歯を大きく削り、被せ物をして失った歯を補います。
しかし、治療の必要がない自分自身の歯を削ることはその歯の寿命を削ることに繋がり、大きなデメリットと言えるでしょう。

さらに、失った歯にかかっていた噛む力を土台となる歯が支えることとなり、これもまた歯の寿命を削ってしまいます。

入れ歯も同様に、歯に固定するバネをひっかけるために自分自身の歯を少し削る必要があります。

インプラントでは、顎の骨にインプラント体を埋め込むためほかの歯を削る必要がなく、埋め込んだ後もほかの歯に負担をかけることがありません。

お口の中全体を長期的に考えると、第二の永久歯としてインプラント治療がおすすめされるようですね。

まとめ

歯を失ってしまうのは残念ですが、治療方法はさまざまでただ歯を補うだけでなく気になるポイントをカバーする治療できることも。

失った歯が1本など少ない場合は、ほかの歯を守ることをポイントにして治療を選択してみて良いかもしれませんね。

口元の見た目が気になる、これまでのようにしっかり噛みたい、ほかの歯を守りたいという場合はインプラント治療を検討してみてはいかがでしょうか。

ぜひ、お口の状態をよりよく保つことを考えて治療方法を選択してみてくださいね。

記事監修

歯科医師 古川雄亮先生御侍史

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。

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記事監修

歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Natureに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。