【2026年版】インプラントのトラブル事例6選と失敗しないための相談窓口
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インプラント治療のトラブル・失敗を知って不安で躊躇していませんか?この記事では、よくある6つのインプラント治療のトラブル事例原因・対策をわかりやすく解説しています。
また、万が一の不具合の際、費用や治療の悩みを無料で相談できるおすすめの窓口3選も紹介します。
監修医師
歯科医師 古川雄亮 先生
国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開
目次
インプラントの主なトラブルと対策方法
適切な検査や手術が行われなかった場合、インプラント治療の前後にさまざまなトラブルが発生する可能性があります。特に問題になりやすい6種類のトラブルと対処法を紹介します。
①インプラントが固定されない
インプラントの主なトラブルに、インプラントが上手く骨に固定されていないことが挙げられます。
手術の際にインプラントを埋め込む箇所や深度や角度が適切でなかったり、インプラントが顎の骨を貫通してしまったり、手術用のドリルがオーバーヒートすると、インプラント体が骨と結合しない危険性があります。
骨と結合せずにインプラントの固定が弱まると、インプラント体や人工歯が抜け落ちてしまう可能性があります。こうした事態を避けるために、手術前の精密検査後の手術が求められます。
②インプラント周囲炎になる
インプラントの主なトラブルにインプラント周囲炎があります。インプラント周囲炎になると、インプラント体周囲の歯茎や骨の組織の細菌感染により、歯周病の症状が起こります。手術時の環境が不衛生で、手術後のメンテナンスが適切でないと、発症リスクが高まります。
インプラント周囲炎の進行でインプラント体が脱落する可能性もあります。治療後にメンテナンスを受け、インプラント周囲の組織の状態を良好に保つことで、インプラント周囲炎の発症リスクを低下させることが大切です。
→インプラント周囲炎の症状について詳しくは「インプラント周囲炎とは?原因・症状・治療と放置のリスクを徹底解説!」の記事をご覧ください。
③麻痺やしびれが起こる
インプラントのトラブルに顔の麻痺やしびれが起こることが挙げられます。インプラント治療を終えた後に痛みや腫れが見られることがありますが、長期的に続く場合は注意が必要です。治療後に処方された痛み止めを飲んだ後も症状がおさまらない場合、何らかのトラブルを疑ったほうがいいでしょう。
痛みや麻痺の原因として、インプラントの埋入が適切に行われなかったケースや、手術前後の細菌感染などに加え、手術時に神経が損傷・圧迫された可能性もあります。
場合によっては「下歯槽神経麻痺(かしそうしんけいまひ)」という下顎骨を通っている神経の麻痺が続く症状が起こっている可能性もあるため、症状に応じて投薬やインプラント体の除去が必要です。
④インプラントの被せ物が壊れる
インプラント治療のトラブルとして、インプラント治療後に、被せ物(人工歯)が壊れてしまうことがあります。インプラントを埋め込む際に噛み合わせの調整が適切に行われていなかったり「アバットメント」と呼ばれる、被せ物とインプラント体をつなぐ装置の締め付けが十分でないと、被せ物が破損するリスクが高まります。
被せ物が破損した場合、被せ物を取り外し、修復可能なら修理し、難しいなら被せ物を新たに作り直す必要があります。また、アバットメントに何らかの問題が生じている場合は、交換などの対応が求められます。
⑤上顎洞炎(じょうがくどうえん)になる
インプラントのトラブルで上顎洞炎になることがあります。
上顎洞炎は、上の奥歯の根っこの上にある「上顎洞」と呼ばれる空洞にある粘膜が、炎症を起こす病気です。インプラントを埋め込む時にインプラント体が上顎洞まで突き抜けたことで、歯の痛み、頭痛、鼻づまり(片側のみ)といった症状が起こります。
2017年に発表されたアンケート結果によると、上顎洞炎はインプラント手術関連の重篤な医療トラブルの中で、最も発生件数が多いものとなっています。抗菌薬の投与が主な対処法となりますが、症状が重い場合はインプラントを除去したり、外科手術が必要になるケースもあります。
参考:インプラント手術関連の重篤な医療トラブルについて
⑥異常出血する
インプラント治療のまれなトラブルに異常出血があります。インプラント手術では、インプラント用の穴を開けるためにドリルを使用します。手術の際に舌(口腔底)や下顎を通る動脈を傷つけてしまった場合、大量出血が起こるかもしれません。
出血が起こった場合、基本は圧迫止血で対応します。難しい場合、電気メスなどを用いて出血ポイントを凝固させ、止血します。ただし、出血点が把握できないなど、歯科医院で対応が難しい状況下であれば、高度医療機関に搬送することになります。
インプラントのトラブルの相談先
インプラント治療のトラブルが発生した場合、治療を受けている歯科医院にできるだけ早く報告し、適切な処置を受けるのが最優先になります。解決が見込めないケースでは、以下の3つの相談先を頼ることができます。
他の歯科医院
インプラント治療がうまくいかなかった場合、他の歯科医院でセカンドオピニオンを受けることも選択肢の一つです。別の医院で状態を確認してもらうことで、問題解決の糸口を見つけることもできるからです。
別の歯科医院に足を運んでセカンドオピニオンを受ける際、インプラント治療に関する相談を依頼した経緯、インプラントの手術を受けた日時、費用などの重要な部分に関する説明を受けた際の状況、その際に受け取った資料などをあらかじめまとめ、スムーズに状況を説明しましょう。
→インプラント治療でセカンドオピニオンを考えている方はインプラントネット「インプラント治療でのセカンドオピニオンとは?メリットや費用も解説」の記事もご覧ください。
消費生活センター(消費者ホットライン「188」)
インプラント治療に関するトラブルが起こった際には、消費生活センターに相談することも有効です。消費生活センターはサービスを含む消費生活に関する問い合わせを受け付けているため、インプラント治療も相談に乗ってもらえます。
局番をつけずに「188」という番号に電話をかければ、近くにある消費生活センターの窓口につながるようになっています。インプラント治療に際して、医療機関外の観点からトラブルに対処してほしい場合は、消費生活センターに助けを求めてみるといいかもしれません。
インプラントネットの相談コーナー
インターネットを通じてトラブル解消の方法を見つけたい場合は、インプラントネットの相談コーナーに投稿を行う方法もあります。このコーナーでは、インプラント治療に関する患者さんの悩みに対して、全国の歯科医師が自らの知識を基に回答してくれます。
また、他の患者さんが投稿した質問を閲覧できる点も、インプラントネットの大きな特徴です。投稿テーマ別のカテゴリ分けが行われていることにより、自分が抱えている悩みに近い質問を確認しやすくなっているため、過去に行われた質問とその回答を参照することによって、ご自身の悩みを解決することができるかもしれません。
インプラントのトラブルに関するFAQ(よくある質問)
インプラントのトラブルに関するよくある質問と回答を紹介します。
Q.1 インプラントのトラブル確率はどれくらいですか?
一般的な歯科用インプラントの10年生存率は90%以上と非常に高い確率を誇ります。つまり、重大なトラブルに見舞われる確率は10%未満と言えます。(※)
ただし、この「トラブル」の多くはインプラント自体の寿命ではなく、術後のメンテナンス不足による「インプラント周囲炎(歯周病に似た病気)」や、日々の「強い噛み合わせ(歯ぎしりなど)」が原因で起こります。
確率自体は低いものの、治療後に歯科医院での定期検診(クリーニングや噛み合わせ調整)を怠ると、トラブルのリスクは一気に高まります。長く快適に使い続けるためには、毎日のセルフケアとプロによる定期的なメンテナンスが不可欠です。
(※)参考文献: 日本口腔インプラント学会誌掲載論文 第15巻 第1号(平成14年3月31日) 「口腔インプラントの生存に関する疫学調査:オッセオインテグレーションの獲得と維持から見た評価」
Q.2 インプラントのトラブルが起きたとき、別の歯医者に駆け込んでも大丈夫ですか?
激しい痛みなどの緊急時を除き、自己判断でいきなり別の歯科医院に転院するのはリスクが伴います。なぜなら、インプラントはメーカーごとにインプラント構造や専用器具(ドライバー等)が異なるため、他院ではすぐに対応できないケースがあるほか、勝手に他院で処置をすると元の医院の「保証」がすべて無効になってしまう恐れがあるからです。
まずは、インプラント治療のトラブルが発生した場合、治療を受けている歯科医院にできるだけ早く相談しましょう。
Q.3 インプラントに違和感や痛みがある場合、様子見しても大丈夫ですか?
インプラント周辺に痛みや腫れがあり、インプラントのグラつきなどの違和感(症状)がある場合は、自己判断で長期間様子を見るのはおすすめできません。
インプラント治療後に起こるトラブルには、一時的な噛み合わせの違和感のように調整で改善するものもありますが、中には「インプラント周囲炎」やネジの緩み、人工歯の破損など、早めの対処が必要なケースもあります。
特に、以下の症状がある場合は注意が必要です。
・噛むと痛みがある
・歯ぐきが腫れている、出血する
・インプラントがグラグラする
・違和感が数日以上続いている
症状が軽くても放置すると悪化し、治療期間や費用の負担が大きくなる可能性があります。違和感を覚えた時点で、できるだけ早く治療を受けた歯科医院へ相談しましょう。
→「それほど痛くないから」「歯医者は面倒だから」と放置してしまうと、インプラントが抜けるなど重大な影響が及ぶ可能性があります。インプラント周囲炎について詳しくは、インプラント周囲炎は自然に治る?症状や原因、治療法、費用、予防法までの記事をご参照ください。
まとめ
インプラント治療の際には、インプラントが骨と固定されていない、インプラント周囲炎になる、麻痺・腫れ・出血などが生じる、といったトラブルが発生する場合があります。何らかのトラブルが発生した場合、速やかに治療を受けた歯科医院に連絡しましょう。
治療を受けた歯科医院に何らかの不満がある場合、他の歯科医院や消費生活センターに相談する方法もあります。
また、インプラントネットの相談コーナーでは全国の歯科医師が悩みに対する回答を行っています。さまざまな対策の中から自分に合った方法を選び、問題解決の糸口を見つけられるようにしていきましょう。
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