ゆうさん（東京都）の相談

ご質問の内容を2点に分けてご説明したいと思います。

Q１：前はマウスピースをしていなかったので、その為すり減ってしまい高さが心配です。もし高さが足りないとインプラントは無理でしょうか?高さはどの位あったらインプラントが出来ますか?

A1:インプラント治療が可能な高さは使用するインプラントシステムの種類によって違います。

私の使用している「Zimmerスプラインシステム」の場合、埋入されたインプラントのプラットホーム（インプラントボディとアバットメントを接合する部分です）から噛みあう相手の歯までの距離が４ｍｍ以上必要です。

しかし、この数字は「歯茎の上から噛みあう歯までの距離」ではない事に注意してください。
　
なぜなら、インプラントボディを深めに埋入することによって、この数値を改善することが可能だからです。
　
「歯茎の上から噛みあう歯までの距離」が不足していても、埋入位置をアレンジすることによってインプラントが可能な場合があるということです。

正確な診断は歯科用のCTを撮影できる歯科医院で行うことが確実と思われます。


Q2：もしインプラントが出来なかったら入れ歯しか方法は無いのでしょうか?私としては、入れ歯はまだしたくないので何か良い方法があったら教えて下さい。

A2：歯を失った場合のインプラント以外の治療法である「義歯（入れ歯）」「ブリッジ（歯を削って被せ物を行うことによる治療）」共に、歯の高さが低い場合は治療が全く不可能というわけではありませんが、困難になります。

また、何とか治療が可能であった場合でも長く治療の成果を維持することは難しいといわざるを得ません。

　その原因は、かみ合わせの高さが不足していると、入れ歯の厚みが充分にとれないため強度が不足して破損しやすいこと。
　また、かみ合わせが低くなっている患者さんの場合、噛む力が強いことが多く、入れ歯を使用すると痛みを生じやすいためです。

ブリッジの場合は、高さの低い歯を削って冠を被せると、外れやすく土台になっている歯が虫歯になりやすいことによります。

医療法人 桜風会 トリニティ歯科クリニック　　櫻井　淳

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