まんまるさんの相談

カテゴリ:治療後のトラブル

妊娠中のインプラントについて

はじめまして。


現在、数年前に抜いた右上5番(虫歯の悪化によるもの)について、インプラントをすすめていただいています。

私もインプラントを希望しているのですが、同時に不妊治療にて妊娠も希望しております。

歯科の担当医からは、1回目の手術が終われば、その後妊娠しても大丈夫と言われています。

心配なのは、例えば2回法で1回目の手術をした後に順調に妊娠できたとして、つわりなどで口内環境が悪くなったときに、感染症などで問題が起こるのではないかということです。
また、1回法でできるかどうかは手術の日に決めるとのことでした。それでも、やはり感染症などがリスクなのではと思ったりもします。

また、2回目の時には局所麻酔を使うとの話でしたが、これまで2回流産をしており、それも大丈夫かと心配しております。

少し奥歯が傾いてるみたいで、なるべく早くした方がいいのはわかっているのですが、出産後まで別の方法を考えるべきかと、決めかねています。


お忙しいとは存じますが、ご教授いただけますと幸いです。
よろしくお願い致します。

 私の医院では1次手術後に妊娠され、そのまま治療を続ける方もいれば次の治療は出産後まで延期される方もいます。妊娠されている患者さん(これから妊娠される方も含めて)自身の考え方も大切で、お仕事をされている方で産休中に治療を終わらせたいという方や出産後に赤ちゃんの面倒を見てくれる人がいない方も出産までに治療を終わらせてほしいと希望されます。

 インプラント治療に関しては、基本的に妊娠中であっても行うことはできます。特に今回お話を受けているように1次手術以降の妊娠で、それ以後局所麻酔も鎮痛剤などの投薬も無ければより安心です。

 ただ、今回の欠損部は右上5番部のみで、6番が前に少し傾いてきているかもしれませんが、インプラント治療は急ぐ治療ではありませんので、6番がより傾いて来ないように義歯の様なもので対応しておけば後からでもインプラント治療は出来ます。感染、局所麻酔、投薬などが原因となっての流産が心配であるならば尚更出産後からインプラント治療開始で良いと思います。1〜2年治療開始が遅くなっても大差ありません。
  • まんまる(32歳 女性 OL )
  • 2021年04月06日08時21分
こちらの気持ちをくんでくださり、ありがとうございます。

実は、右上7番・左上7番も欠損している状態です。
そこは治療してもしなくてもいいと、担当医には言われています。

そうなると、先生のご意見も違ってきますでしょうか?

また、歯がない状態で妊娠することで、胎児に影響があったりするでしょうか?

変な質問をしてしまい、申し訳ありません。
 左上7番は無くても6番までがきちんと噛めている状態であれば無理に何かを入れる必要はありません。右上は5番、7番が無いため6番が「単独1歯」の状態になり、噛む力で前方に倒れやすい状態ですが、やはり7番の位置に無理に何かを入れる必要は無く、またこれ以上傾斜しないよう義歯のような装置で現状維持できれば治療を急ぐ必要はありません。妊娠中に口腔内で取り外せる装置が使いにくくなったらどうするか、それはまたその時に相談してください。

 歯の欠損があっても概ね通常の食事ができ、口腔内を清潔に保てれば歯科的には妊娠に問題ないと考えます。出産時に強く噛みしめて歯が欠けたりする人がいますので妊婦さんの歯科健診は受けていただいた方が良いです。

 いずれにせよ、いつかはインプラント治療を行ってもらって良いと思いますが、現状不妊治療優先で良いと思います。
  • まんまる(32歳 女性 OL )
  • 2021年04月07日11時42分
お忙しい中ご回答くださり、本当にありがとうございます。

ひとつの歯科医には、いずれインプラントにするのであれば、義歯だと歯茎がやせるので、固定のためにマウスピースを夜のみ行うという案を出していただいています。

一方、もうひとつの歯科では、そのままだと他の歯に負担がきて、どんどんだめになるよと言われて、早くすべきなのかとも思っています。マウスピースとなると、食べる時は結局歯のない状態ですので‥。

私自身が何かを気をつけていれば、他の歯への負担を避けれますでしょうか?
最終的には私の判断になるとは思うのですが、もし可能であれば先生のご意見を聞かせていただきたいです。
何度も質問をしてしまい、申し訳ありません。よろしくお願い致します。
 まず患者さん自身に気をつけてお手入れをしてほしい部分は前方に傾斜してきている右上6番の前側の歯周ポケットの清掃です。傾斜により歯ブラシが入りにくく、前倒れの力も加わるため骨吸収が起きやすくなります。

 従って、寝ている間の歯ぎしりによる力が加わるのを軽減するためマウスピースを使用することは良いことだと思います。しかし、前後に歯があり欠損部分が短い義歯ではさほど骨吸収は起きません。総入れ歯のように口腔粘膜に乗っていて不安定に動く入れ歯の時に骨吸収が起きます。

 単独1歯=その歯だけがポツンとある状態では、その歯に負担がかかり傾斜して噛み合わせが悪くなったりその歯が使えなくなったりします。いつかインプラント治療を開始するときには、傾斜している右上6番は歯科矯正治療で後方に押して起き上がらせるか(この時は埋入するインプラントは1本)、右上6番のダメージがかなり大きいようであれば抜歯してインプラントを2本入れるかということになります。傾斜の度合いが小さければそのまま1本だけ埋入する場合もあります。

 現時点では抜歯するなどと決まっている訳ではありませんので、現状を維持するため義歯様の保隙装置を作るか光重合レジンやパターンレジンなどで右上6番と右上4番の間に橋渡しをして一時的に固定をしておけば良いと思います。
 不妊治療とインプラント治療は同時進行が可能ではありますが、無理をする必要はありません。右側が固定された後、普段は左側で噛んで、少し柔らかいものに限り右側で噛むようにすれば大きな支障は出ません。その他の部分は通常通りのブラッシングで良いと思います。
  • まんまる(32歳 女性 OL )
  • 2021年04月12日13時07分
丁寧に教えていただき、ありがとうございます。

気持ちが少し楽になりました。
私自身と未来の赤ちゃんにとってベストな選択をとりたいと思います。

本当にありがとうございました。




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