ねこさん(広島県)の相談

カテゴリ:治療後のトラブル

下あご左奥歯三本インプラント埋め込み、七ヶ月経過していますが、唇からあごにかけて手で触れると痺れあります。

歯科では様子をみてますといわれますが不安です。

こんにちは、はじめまして、
広島県尾道市の岡田歯科医院の副院長の岡田武久と申します。

大分、お困りの様ですね。
詳しい状態を私が診察していないので確定的な事が言えるわけではありませんが、可能性でお話させていただきます。

インプラントの手術の際にねこさんの場合は、下顎の骨の内部に存在する下歯槽神経という神経を損傷した可能性があります。損傷でも完全に神経を切断してしまった場合もあれば、少しドリルでかすった場合、また神経を損傷してはいないがインプラントをいれる際に骨が過度に圧縮されて神経が圧迫されて麻痺がでている場合とあります。通常、完全に神経を切断もしくは損傷の度合いが大きい場合はこれは回復するのはかなり難しいです。がしかしながらほんの少しであれば回復することもあります、回復期間はまちまちなのでなんともいえませんが。また、インプラントのオペ後の確認のレントゲンやCTなどで神経を損傷していないはずなのに、オペ後すぐに麻痺がでている場合、これは、骨による圧迫が考えられます。この場合は、インプラントと骨がオペ後すぐであればまだ結合していないわけですから、即座にインプラントをわずかに上にほんの僅かだけ引き上げてやります。そうすれば圧迫から神経が開放され麻痺が消失する事が多いですし、入れたインプラントもそのまま使えます。ただし、骨と結合した後では困難です。また、通常、この場合であれば経過観察だけですますことはあまりありませんが、この事をご存知ない先生が大半なのも事実です。

ただし、これとは別に骨移植を併用される場合で、下あごの前歯のかなり下方のチンから骨を採取してそれをインプラントの埋入部位の移植に使う場合もあります。この場合は麻痺がでる場合もありますが、今度は、オトガイ神経という神経(下歯槽神経の末端)のさらに小さな枝を損傷した可能性があるため半年〜数年で回復する事が多いです。もちろん例外もありますよ。

いずれにせよ担当医の先生に詳しく伺われてはいかがでしょう?私も診察してませんし、様々な事が考えられますので何とも言えませんが、七ヶ月も経過されていますし、ご不安な気持ちもお察しいたします。ですから、詳しくきかれて、もし、担当医の先生で対処できない場合であれば大学とか専門医を紹介していただいてはいかがでしょうか?



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