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Q 抜歯後の歯茎がへこんでるけど大丈夫?

1ヵ月前に奥歯を抜いたんだけど、歯があった部分の歯茎がへこんでいるの。歯を抜いた後の穴のような形も残っているし、どうしてかしら。
まだ歯茎がへこんでいるんだね。痛みはある?
もう痛みはないけれど……。インプラントをしたいのに、これじゃあきっと骨もなくて治療できないわ。
大丈夫!歯を抜いて1ヵ月なら、歯茎がへこんでいても問題ない期間だよ。
そうなの?じゃあ、このあと他の歯の部分と同じ歯茎や骨ができるの?
個人差はあるけれど、治ってくるはずだよ。歯を抜いたあとにどうやって治るかを一緒に確認してみよう。

更新日:2022/1/25

抜歯後の治り方は?

1.抜歯窩が血餅で埋まる(当日)

抜歯後、抜歯窩(ばっしか)に溜まった血は血餅と呼ばれる血のジュレのような塊に変化します。
この血餅は、かさぶたの代わりをしてくれる非常に重要なものです。

強いぶくぶくうがいや歯ブラシによって取れてしまうことがありますので、2~3日は特に気を付けましょう。

2.歯茎ができ始める(3~4日後)

抜歯窩が血餅で埋まっている場合、3~4日で歯茎が上皮化(じょうひか)します。
歯を抜いたことによって傷になっていた歯茎が、再生し始める段階です。

傷口が治り始めるため、痛みが少しずつ改善していく期間でもあります。

3.血餅が肉芽組織へ変化する(約1週間後)

抜歯窩に埋まっている血餅は、1週間ほどで肉芽組織(にくげそしき)へと変わります。

肉芽組織とは傷口を治すためにできる線維性の結合組織で、毛細血管と線維芽細胞が豊富に含まれています。
肉芽組織は血餅よりも強固に傷口に付着するため、この頃になると血餅がとれる心配はあまりする必要がなくなると言われています。

4.傷口が歯茎で覆われる(3週間~1ヵ月後)

個人差はありますが、3週間~1ヵ月程度経つと抜歯窩が歯茎で覆われます。
ですが、まだ完全に歯茎や骨が治ったわけではなく、歯茎のへこみや抜歯窩の形が残っていることがほとんどです。

傷の治りが早い人はすでにこの時点で歯茎が盛り上がり、一見治ったように見えることもありますが、まだ歯茎の中の骨は再生していない状態です。

5.抜歯窩が治癒する(半年~1年後)

傷口が歯茎で覆われてから、半年~1年をかけて治癒していきます(治癒力には個人差があり、1年以上の期間がかかる場合もあります)。
この間に歯茎の中で骨が再生し、歯茎も盛り上がってきます。

インプラントは抜歯後どれくらいで行う?

抜歯をしてから約3~7ヵ月でインプラントを埋め込む治療を行う歯科医院が多いようです。
抜歯後の治り方から考えると7ヵ月ならまだしも、3ヵ月ではまだ骨が再生していないのでインプラント治療をするには向いていないように思えますよね。

実際、3ヵ月の時点ではまだ骨は完全に再生していません。
ですが、ある程度の骨密度があればインプラントを埋め込んでもぐらついたりとれてしまうことはない、と判断されるようです。
インプラントを埋め込んだ後、インプラントと骨がくっつくためには再び骨の再生が必要なため、完全に治る前に埋め込んでも同じということです。
骨の再生速度は個人差があるため、3~7ヵ月と差が生じます。

骨の治癒途中でインプラント治療をするためには、骨密度や骨の再生具合はしっかり確認してから行う必要があります。
骨密度はCT撮影で確認することができます。

歯茎がへこんでいて痛みが強いときは要注意

抜歯の治癒過程で歯茎がへこんでいるのは問題ないとご紹介しましたが、稀に大きなトラブルにつながることがあります。
もしも「歯茎がへこんでいて、強い痛みがある」場合は、速やかに歯科医院へ連絡してください。

通常、抜歯後は時間が経つにつれて痛みは軽減していきます。
ですが「ドライソケット」という、抜歯窩から血餅が取れてしまった状態では歯茎や骨の再生が非常に遅くなるほか、強い痛みを生じるようになるのです。
この場合、歯茎がへこんでいるのはドライソケットになったためであり、順調に回復しているとは言えません。

ドライソケットは早めに処置を行うことが少しでも早く治すことに繋がります。
抜歯から2~3日経ったのに抜歯直後よりも痛みが強い、口呼吸をしたり飲食をすると激痛が走る、痛み止めが効かない、など痛みが強くある場合は早めに歯科医院で診断を受けましょう。


抜歯後は歯茎と骨が同時に再生するのではなく、順番に時間をかけて再生していきます。
骨の再生は見た目ではわかりませんが、レントゲン撮影やCT撮影をすることで治癒程度を確認できますよ。

CT撮影では骨の断面を3Dで撮影することができるので、骨密度を測定し、インプラント治療の可否を判断できます。
インプラント治療をするときは、治療前にCT撮影を行っている歯科医院で受けることがおすすめです。

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メディカルネット

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歯科記事監修

  • 歯科医師 古川雄亮 先生

    歯科医師 古川雄亮 先生

    国立大学歯学部卒業後、大学院において歯のエナメル質の形成に関わる遺伝子研究を行い、アジア諸国で口腔衛生に関連する国際歯科活動にも従事した。歯学博士修了後、南米の外来・訪問歯科診療に参加した。 2019年10月10日Nature系のジャーナルに研究論文「HIV感染患児における免疫細胞の数と口腔状態との関連性について」を公開。